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日記

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#日記

2017年1月24日

2017年1月24日

東京は、すべてが怒涛という感じ。

なにもない1日も。

すれちがう人、きっと死ぬまで再会することのない足音も。

過ぎていく雲の影がビルを掠めて陽の光を遮った、あの巨大な雑踏の虚無感も。

しゅんすけ、ゆっきー、けんちゃん、しげ、僕は、北海道で生まれた。

5人全員が、別々の町で。

そして札幌で出会い、一緒に進んで、ここまできた。

誰かに尋ねられたことがあるんだ。

「仲の好い友達じゃないん

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2017年1月6日

2017年1月6日

成人する頃には、10代が終わってしまうからと寂しい気持ちになって、30歳の誕生日には、もう若者じゃないのだと喪失感を覚えて、人生を折り返したら、手放さなきゃいけないもので手のひらが一杯になった。

けれど、還暦を迎えたら40歳になる頃はよかったと感じるだろうし、命の最後の日には、すべての瞬間は素晴らしかったと振り返るだろう。

僕はネガティブだった幾つかの境界線にもう一度立って、今の自分に語りかけ

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2017年1月4日

2017年1月4日

大晦日から三が日にかけては、曜日の並びの関係で出勤だったんだけど、たのしかった。

僕は、この時期の雰囲気が好き。

それは幼い頃から変わらない。

音楽以外の時間はスーパーで働いてるんだけど、たとえば、年末年始を一緒に過ごすため、遠くに暮らす家族が帰省して買い出しにきたのかもしれないとか、はしゃぐあの小さな子は、今日くらい許されて夜更かしをするのかなとか、勝手に想像するだけで微笑ましい気持ちにな

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2016年12月22日

2016年12月22日

悲しい時に、顔を上げなければと無理をするのはやめよう。

雨降りの日に心が塞いで、君にとっての今日が台なしになったとしても、すぐにまた訪れる青空の下で、明日を取り返せばいい。

競い合ううちに疲れ果てて帰る、その部屋の窓が暗くても、僕に電話をくれないか。

僕はこの世界にいないけど、君の携帯の中で物語を再生してくれたら、少しだけ元気の出る話を用意して、会いにいける。

“僕”はame full o

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2016年10月12日

2016年10月12日

思い返せば謝りたいことだらけで、この人生のほとんどは、謝罪で、できてる。

そのくらい悪いことばかり積み重ねてきたんだろう。

法に触れるようなことじゃなくても、人の心を傷つけるってことは、場合によっては人ひとりを殺すことと変わりないからな。

どうして、今僕は東京にいて、この部屋で生活し、巡り巡って出会ったスタッフと未来について会話をし、バイト先の店で知らなかった世界を知り、汗を流し、当たり前で

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2016年8月10日

2016年8月10日

昨日の東京は最高気温37度だったらしい。自転車を停めた信号待ちで浴びる蝉時雨が、たしかに大粒の雨みたいだった。

気づけば札幌を出て2回目の夏、去年よりは暑さに慣れたのかもしれない。心なしか都心の喧噪や、人で膨れ上がった電車、すれちがう靴音の過ぎていく速さにも。

毎日目新しいことに遭遇するわけじゃないし、尋ねられたら理由はすぐに思いつかないが、この地で生きていく時間は、とてもたのしい。

けれど

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2016年6月21日

2016年6月21日

札幌を出て、東京で音楽やるんだって決めた以上は、ライブやキャンペーンといったバンドに関わる目的以外で帰ることはできないんだなって思ってる。

僕にとって札幌は故郷と同じくらい居心地がいいから、いつも、あっという間に時間が過ぎていくんだ。

遠征が決まった時から、今回こそはと、どんなに大切に過ごそうとしても、日常を生きる1日のように、時間が感覚を置き去りにするんだよ。

けどね、音楽やめたら、たぶん

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2016年5月20日

惨いニュースを見ると、この世界には生きる価値もない人間が存在するんだって事実を知って、だったら、お前なんかとっとと死ねばいいのにって思うけど、結局は誰かの決めたルールの下でダラダラと裁かれるだけでさ、なんの罪もなく未来ある者が息つく暇さえ与えられず命を暴力的に奪われるだなんて、やっぱり神様なんかいないんだなって再認識させられるよね。

正しく生きたら一体どんな幸せが待ってるのかって、信じるに足

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2016年4月29日

2016年4月29日

僕個人の弾き語り音源をアップしました。

https://soundcloud.com/soshiiihama/little-little-lie-little-lie-little

ame full orchestraではギタリストですが、ひとりでも気が向いたらうたっていこうと思ってます。

5月に東京、6月に札幌でライブをします。

画像は、mondaysick解散時にMVのイラストレーショ

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2016年3月27日

2016年3月27日

音楽雑誌の発売日を毎月心待ちにして、大好きなアーティストのアルバムの封を丁寧に切り、ライナーノーツを読んで、歌詞カードの1ページ1ページを大切に捲りながらヘッドホンから伝う爆音を貪ったあの時代、ミュージシャンになりたいと考えるようになった。

実際に手が届きそうな場所まで辿り着く頃には随分と年月が流れて、かつて都心に存在したレコードメーカーの巨大なビルは崩れ、名前さえ聞かなくなって、見渡せば音楽の

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2016年1月25日

2016年1月25日

ボーカルのしゅんすけと出会ったのは2007年の夏だったと思う。僕が某レコード会社に入社した年で、彼は学生のバンドマン。札幌のライブハウスで、いつもスカスカのフロアを見下ろしてうたってた。

表情を窺い知れないほど伸び切った寝癖頭の少年が、倶知安町という田舎町から札幌に出て間もない時代。透明でどこか懐かしさを宿した声が、他の出演者と一線を画してたのは今でもよく覚えてる。

実際接してみると偏屈なやつ

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2016年1月14日

2016年1月14日

人は寂しさに向かって死んでいく動物。生まれた瞬間は大抵が無償の愛に包まれるものだし、始まったばかりだから終わりなんて見えない。たとえばいつかの家族写真の話をすると、若者たちが出会い、恋をして、ひとりか二人の子を授かったとして、あの頃は無限に続く幸せについて信じて疑わないだろう。けれど子はいずれ巣立たなくてはならない。かつて世界一幸福だったはずの家庭は、また振り出しに戻って君と僕しかいなくなった。そ

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2015年12月22日

2015年12月22日

なにから書こうかな。あの美しい日々について。どんなに噛みしめても、あっという間に過ぎて、この手をすり抜けていくってわかってた素晴らしい時間について。

僕は東京で暮らしてるけど、ひと月のうちに、名古屋、大阪、熊本、佐賀、北海道へ旅をしてきた。楽器を背負って、仲間を連れて。

バンドをやるとね、大抵貧乏になるけど、心と人生は豊かになる。

CDが売れない時代になったからといってバンドをやめていく人は

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2015年12月8日

2015年12月8日

気づかないうちに近道を覚えたり、新しい人間関係の中で息をすることにも慣れてきたり、季節が3つ通り過ぎれば、幾つかの困難にも、よろこびにも遭遇した。

ふと、生まれ故郷へ帰りたいと思う瞬間もあるけど、それが叶ったとして、ちょっとでいい。

音がなくて耳が痛くなるくらいの静けさの中で、なにもしない時間を家族や友人たちと数日過ごせたら充分。

パソコンは持っていくだろうけど、ギターとインターフェースは置

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