2015年12月22日
なにから書こうかな。あの美しい日々について。どんなに噛みしめても、あっという間に過ぎて、この手をすり抜けていくってわかってた素晴らしい時間について。
僕は東京で暮らしてるけど、ひと月のうちに、名古屋、大阪、熊本、佐賀、北海道へ旅をしてきた。楽器を背負って、仲間を連れて。
バンドをやるとね、大抵貧乏になるけど、心と人生は豊かになる。
CDが売れない時代になったからといってバンドをやめていく人は、そもそも僕らと価値観がちがうから、とっととやめてもらった方が互いのためだ。
たとえば10年連絡が途絶えたとして、10年音楽活動が途切れてなければ、10年を隔てた再会であっても、昨日まで傍にいたみたいに笑い合えるのがミュージシャン。
夜が明ける別れの頃には寂しさに襲われるけど、音楽を続けてさえいれば必ずまた会えるってわかってるから、それを希望にさよならを言うんだ。
朝がこないなら、感謝を伝え切る猶予があるけど、朝がこないと進めないから、それはまた次の機会に取っておくよ。
さっきまで雪を踏んだ同じ足で、今はアスファルトの上を歩いてるし、さっきまでステージに立ったこの足で、明日は職場の階段を上ってる。
北海道は、いつか帰る場所。それは生きてるうちか、死んだ後かはわからないけど。
タイムマシンから落ちていくみたいに遠ざかる今日を捕まえようだなんて思ってないから、でかい声で、ありがとうって伝えたい。
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