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在宅勤務におけるコミュニケーション改善方法―仕方編

《はじめに》

前回の投稿で仕組み編をお話ししました。
※詳細は前回投稿をご確認ください。
https://note.com/iifumi_workstyle/n/nd9a0f7bae1d0

今回は在宅勤務時のコミュニケーション改善について、ワーカー自身が実施できる仕方の改善方法について紹介していきます。

《作法改革の重要性》

私は仕事柄、多くの企業の働き方改革を研究してきましたが、作法改革ができていない企業は非常に多いです。
在宅勤務制度を導入しました!
オフィスを改装しました!
ICTツールを導入しました!

ここで終わっている企業が非常に多い。

それ、働き方改革じゃないですから!残念!!


確かに環境整備(=仕組みの改革)は非常に重要ですが、「働き方」(=ワーカーの作法)が変わっていないと働き方改革が達成できたとは言えません。
ワーカー個人が実施する在宅勤務の働き方改革でも全く同じことが言えます。
いい椅子買いました!
モニター買いました!
通信環境整えました! 

これだけじゃダメなんです。

《押さえておきたい3つのポイント》

①コミュニケーションタイプ
コミュニケーション手段の特徴
③相手の状況


効果的なコミュニケーションをとるためには、①コミュニケーションの中身に応じて、②最適な手段で行うことが肝要です。
在宅勤務においては、相手の状況が見えないとコミュニケーションがとりにくいと感じるワーカーが多いので、③チームメンバーの状況把握の方法について述べていきます。

 ①コミュニケーションタイプ

コミュニケーションは緊急度・公私によって4つに分類することができます。

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 業務遂行上は①のコミュニケーションが非常に重要ですが、在宅勤務ではメールに頼りがちで必要以上にリードタイムが発生したり、行き違いが発生したりと非効率なカテゴリです。ここはスマート化したいところ。
 中長期的な企業やワーカーの成長や一体感の醸成という観点では、③④のカテゴリがとても重要になってきます。Beforeコロナでは会議や打合せ後、飲み会や喫煙所などでよくとられていたコミュニケーションでイノベーションにおいては非常に重要なコミュニケーションです。Withコロナの状況では今までのような機会が失われがちで、孤独や不安を感じる要因となっています。ここは機会を増やしたいところです。

 ②コミュニケーション手段

コミュニケーション手段は対面以外にも電話、メール、チャット、ビデオ通話等多岐にわたりますが、円滑なコミュニケーションを行うにはそれぞれの特徴を理解した活用が求められます。

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★特徴を生かしたコミュニケーションのTips★
【ちょっとした会話をしたいとき】

 在宅勤務では対面は行えないので、一番近しいWeb会議が効果的ですが、ちょっと話したいだけなのにいきなり発信はしづらいですよね。実はこれはオフィスで話しかけるときも同じで、いきなり話しかけるのマナー違反なので「ちょっとお時間いただいてもいいですか?」と皆さんお声掛けしているのではないでしょうか?そこで活用したいのがチャットです。予定表で作業中となっているけどコミュニケーションを取りたいときは、チャットで「今からビデオチャットしていいですか?」と聞けば、相手側も対応しやすくなります。返信が返ってこない場合は相手が集中して作業している可能性もあるので、至急でない限りは相手の予定が終わるまで待つか、メール・電話などでフォローするとコミュニケーション・ロスが防止できます。

【重要な内容を伝えるとき】
 期限があるタスクの割り振りや決定事項を伝達するときは、証跡の残るメール、チャットを活用しましょう。“言った言わない”になり議論が逆戻りすることを防止できます。急ぎの場合でも証跡を残すためにメール、チャットで文書を残し、フォローの電話、もしくはWeb会議を実施するようにしましょう。

 ③相手の状況

在宅ワーカーの多くが「相手の状況が分からない」という課題に直面しているようです。多くの企業はスケジューラー、予定表といった共有できるカレンダーを導入していますが、しっかり活用できている例は少ないように感じます。
共有カレンダーは個人のスケジュール帳ではありません。他のメンバーが状況を把握するための役割があることを念頭に置いて利用しましょう。

【ありがちな使われ方】
×会議や打合せの予定だけを入力している
×~~の件のように、作業内容が分からない書き方
×場所の情報がない

【共有可能な使い方】
〇個人作業の内容も入力する
〇作業区分、案件名を明記する(秘匿性の高い案件は略称を使う)
〇場所を必ず入力する

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 3日の入力の仕方だと空いている時間に何をやっているのか、周囲のメンバーは全くわかりません。予定が入っている箇所も情報が少なすぎて、「どこで」「なんの」「どんな」仕事をしているのかが把握できません。
個人の備忘録としてはいいのかもしれませんが、スケジューラーの使い方としては間違っています。
 一方で、4日の入力の仕方だと場所の情報が分かり、今日は出社しているのか、在宅勤務なのかや会社や出先でどこにいるのかも一目瞭然です。また、ヘッダに[作業]や[会議]のような作業区分を入れることでどんな仕事をしているのかがわかり、周囲のメンバーが今電話かけていいかなどを判断する材料になります。
 私は週末に翌週の作業計画をスケジューラーに入力していきます。この時は全部埋まっている必要はないですが、当日の朝には全部入力を行います。朝に埋まらなかったとしても、作業に着手したらその実績を反映するようにしましょう。

 これは一人だけ実践していても、チーム全体で実施していないと効果が発揮されません。チーム単位で構わないのでルールを作り共有することが望ましいです。
★行動計画の立て方はまた別の機会に紹介させていただきます。

《円滑なコミュニケーションを図るために》

【おすすめ施策】
a.月曜AMチームミーティングの開催

 週の初めにメンバーの予定を確認しあうWeb会議を開催しましょう。煩雑なメールでの業務連絡負荷を軽減するとともに、メンバー間のアクセスのしやすさが向上します。アジェンダの先頭に「雑談タイム」と最後に「語らいタイム」をそれぞれ5分程度ずつ設定して、オフィスで行われるコミュニケーションタイプの③④を補うとよいでしょう。

b.グループチャットの活用
 部署、チームなどの単位で内部連絡はすべてチャットへ移行しましょう。メール地獄を軽減でき、メールよりはラフなコミュニケーションをとることができます。「○○の資料ってどこにありますか?」とか「××今日締切なんでちゃんと出してくださいねー!」のような会話は「格納先を失念してしまいました。申し訳ございません。」とか「××の件、本日が締切期限となっております。未提出の方は本日中に必ずご提出くださいますよう、よろしくお願い致します。」だと無機質すぎませんか?仕事仲間同士なら多少砕けていた方が連帯感が醸成しやすいので試してみてください。

こういう施策をやろうとすると抵抗勢力になる人は少なからず出てきます。レジスタンス・マネジメントとして「とりあえず3回やらせてください。ダメだったら戻します。」を常套句に退路を用意しておいてあげると、スモールスタートを切りやすいので参考になさってください。

《最後に》

今回は在宅勤務時のコミュニケーションを取りやすくするための作法改革について紹介しました。コミュニケーションに課題を感じてる方は是非トライしてみてください!
作法改革は働き方改革のそのものです。今後、全体を俯瞰した作法改革について投稿していきますので、いいね!フォローよろしくお願い致します。

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