【マーケ基礎】商圏を小さく絞り込む。
「地域一番店になれ」とは、よく聞く言葉ですが、
具体的には、何をすればよいのでしょう。
競合店に負けないように頑張る?
他には売っていない商品・サービスを扱う?
それも間違いではありませんが、
そこに行くまでに、
やらなければならないことがあります。
案外、忘れていることです。
恐らく、個人商店店主に聞いたら、
90%以上の方が答えられないと思います。
“あなたのお店の商圏はどこですか?”
かなりアバウトな地域は答えられるでしょうが、
「ここから、ここまで」
という、正確な場所は答えられません。
さらに、突っ込んだ質問として、
“どんな人が住んでいますか?”
と聞いて、答えられる人も少ないでしょう。
30〜40年前なら、「これを扱えば売れる」
という商品・サービスがありましたが、
現在では皆無と言ってもよいでしょう。
その地域に住む人の特性を知り尽くさなければ、
非常にモノが売れにくい状況です。
大手チェーン店では、
そのためのリサーチを徹底的に行なっています。
地域の地理、人口、住民の年齢層、仕事、所得、
家族構成、歴史、文化(行事)などを調べた上で、
・どんな商品・サービスを扱えば売れるのか
・どんな売り方をすればよいのか
・どんなお店にすればよいのか
を導き出すのです。
ここまでやっているチェーン店に、
あなたのお店は勝てますか?
勝つためには……
『商圏を小さく絞り込む』
人びとが日常的に行動している範囲は、
結構狭いものです。
都市部では、住居の周辺500メートル圏が、
日常生活圏だと言われるほどです。
つまり、日常必要なモノは、
家の近くで買うことが多い、ということです。
お店に、あまり人が来ないと、
遠くの人まで呼び込みたいという思いから、
チラシを広範囲にバラまく店主がいますが、逆効果です。
お客さまは、わざわざ遠くまで来てくれませんし、
競合が増えるだけです。
売れるようにするためには、
競合のあまりいない、ギリギリのところまで、
商圏を小さく設定することです。
商圏を小さくすればするほど、
顧客管理が容易になりますし、
戦略が立てやすくなります。
その小さな地域の中で、
商品ひとつひとつにおいて、一番になれるようにします。
地域の住民すべてが、お客さまになってくれるように、
地域密着を追求してください。
これに成功すれば、商圏は自然に広がっていきます。
大きなことは、小さなことの積み重ねです。