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祝賀会、パーティーの『鏡開き』は『鏡割り』ではない。樽酒、マスのまめ知識
人材教育家でマナー講師の井垣利英です。今回は、新年会や祝賀会、結婚披露宴などお祝いのパーティーでよくある『鏡開き(かがみびらき)』について書きます。日本の伝統で縁起の良いものは、豆知識としてちょっと知っておくとお得ですよ♪ 乾杯の【ちょこっとマナー】も紹介します。
☆この記事に使っている写真は、私や関係者が撮影したものです。
◆樽に入ったお酒で祝杯をあげること
私は20代のころからフリーアナウンサーの仕事をしていて、著名人の講演会、企業の祝賀会、結婚披露宴の司会も200本以上、やってきました。
また、シェリロゼを起業してからも、お世話になってきた稲盛和夫氏(京セラ名誉会長、日本航空名誉会長)主宰の経営者勉強会『盛和塾』で司会をしたり、ご縁を頂いている大相撲の横綱・白鵬関の祝賀会などにご招待頂くなど、お祝いの席に呼ばれることも多くあります。
そんなお祝いのパーティーで、華やかで喜びのムードが高まり、縁起の良さで人気の演出が『鏡開き』です。これまで、私が祝賀会で司会を担当したり、イベントの相談を受けた際は、必ず『鏡開き』をおススメしてきました。
◆『鏡開き』は『鏡割り』と言ってはいけない理由
大きな樽に日本酒が入っていて、そのフタを割ってお酒をふるまうことを『鏡開き』と言います。フタを割るから『鏡割り』と言っている人がいますが、これは縁起が良くありません。
古来、丸くて平らな形を『鏡』と言っています。顔などを映す『鏡』から派生し、樽のフタも『鏡』と言ったり、お正月の定番『鏡もち』も同じで、『鏡』はすべて神聖なものと考えられてきました。
また「割る」「切る」「折る」などは、縁起の悪い言葉=忌み言葉(いみことば)で、おめでたい席では使ってはいけないとされています。
だから、おめでたい席で『鏡割り』でなく『鏡開き』と言うのです。
◆『鏡開き』は「運を開く」につながる
『鏡開き』は鏡を開くことで「運を開く」につながっていて、とても縁起が良い演出なのです。
主催者のお祝い事を祝福するために来てくれた人たちへ振る舞われるお酒は、主催者の幸せを振る舞う、幸運を分ける「お福分け」でもあります。
樽の中のお酒ですが、“よろこび”ごとに欠かせないお酒の語源も一説には“栄える”から“栄え水(さかえみず)”の名が起こり、のちに“さかえ”から“さけ”となったと言われています。 運を開き、栄える酒をわかちあう「鏡開き」は“よろこび”の場面に欠かせません。 ・・・宝酒造HPより抜粋
◆鏡開きの基本的なやり方
鏡開きは、どんな感じで行われるのか? 司会者、アナウンサーの立場から、主な流れを紹介していきます。
1.樽酒(たるざけ)を主賓の人たちが囲む
大体『鏡開き』はパーティーの中盤で、食事が始まる前に「乾杯のご発声」とセットで行われます。
そのパーティーの出席者の中で、主賓の人たちが選ばれ、その人たちの名前が呼ばれてステージに上がります。
この写真のように、鏡開きをする人たちの服を汚さないために、ハッピが用意されていることもあります。
2.木槌で鏡をひらくための「かけ声」がある
鏡をひらく人たちは、丸く作られている木槌(きづち)を持ってステージに上がります。この木槌を使って、鏡をひらくのです。鏡をひらくために「かけ声」があります。そのかけ声にあわせて木槌をふって、鏡をひらきます。
そのかけ声は「よいしょ、よいしょ、よいしょ」か「いち、に、さん」が多いです。ちなみに私が司会をするときは「よいしょ、よいしょ、よいしょ」を使っていました。
3.かけ声の三回目で、木槌を振りおろして開く
司会のアナウンスに合わせて、パーティー会場にいる人たち全員で、その「かけ声」をいうと楽しいです。三回目のかけ声で、木槌を樽のフタに当ててフタを開きます。
4.フタが開いたら「乾杯のご発声」がある
樽のフタが開いたら、参加者全員の手元に、乾杯用のお酒がふるまわれて、ステージで「乾杯のご発声」=乾杯のあいさつがあります。この乾杯のあいさつが長い人もいて、困ってしまうことも(笑)
5.乾杯の【ちょこっとマナー】
ステージの人が「ご唱和ください」とか「乾杯!」と言ったら、自分が持っているマスやグラスを持ち上げて、ステージに向かって「かんぱい!」というのが乾杯の【ちょこっとマナー】です。
それが終わったら、今度は、同じテーブルの人たちとマスやグラスを使って乾杯をします。その後、お食事を食べ始めて、テーブルの人たちと歓談します。
6.ステージの周りに樽があったら、お酒をくんでもらえる
パーティーによっては、こんな感じで、樽酒が置いてある場合があります。そんなときは、樽のところへ行くと、マスにお酒をくんでもらえます。幸せのお福分けですから、せっかくなので頂いたほうが、幸せが増える気がしますよ(笑)
◆自分が使ったマスは、記念に持ち帰ってもOK!
案外、知られていないことですが、客席のテーブルに置いてあるマスは、パーティーの記念に持ち帰ってもOKです。祝賀会の名称が刻印されていることもあり、良い記念になります。
私は、こんな感じで飾っています。
◆まとめ。おめでたい日本の伝統文化は大切にしよう!
『鏡開き』は、本当に縁起が良くて、とてもおめでたい演出なので、これからもどんどん取り入れて欲しいと思います。一つ一つの意味を知ったら、有り難さが増しますよね?
今後も、年中行事をはじめとする日本のステキな伝統文化、風習を書いていきますね。
⏬プロフィール 井垣利英(いがきとしえ)☆マナー嫌いだった私が、マナー講師になるまで
⏬人材教育家、マナー講師。井垣利英(いがきとしえ)【私の仕事】プロとして大切なこと
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