「名前」を呼んで、声をかけてみよう
「ひと言」が大差を生む
人と気持ち良くおつき合いをするために、私が日頃からしているもっとも簡単な方法は、接する相手を「名前で呼ぶ」ことです。
社内のスタッフやお取引先の方々はもちろんのこと、宅配便などの出入り業者さんの名前もできるだけ覚えて、声をかけるようにしています。
たとえば、いつも笑顔で会社に荷物を届けてくれるヤマト運輸の山登(やまと)さんとは、「山登さん、重い荷物を持ってきていただいて助かります」とか「山登さん、暑い中ありがとうございます」と、声をかけるうちに自然と親しくなりました。
通常の定期集荷時間以外でも、急ぎの荷物があると電話1本ですばやく取りにきてくださるので、そんなときは会社にあるお菓子や飲み物を「山登さん、ありがとう」と「お福分け」しています。
よく利用する食料品店では、精肉売り場の〇〇さん、レジ担当の☆☆さんなど、胸元の名札で名前を覚えた方々が、いつも笑顔で話しかけてくださいます。
先日は、新しくレジに入った60歳前後の女性の髪があまりにツヤやかなので、「髪の毛、すごくキレイですね」と話しかけたところ、最初は驚いていらしたものの、「実は娘が美容師で、シャンプーとトリートメントを特別にしてくれているんです」と嬉しそうに話してくださいました。
そんなふうに何気ない会話ができると、お互いとても気持ちが良いものです。
お礼状を送る
国内外を問わず、レストランやホテルでは、「感じのいい接客をしてくれる人だわ」と思う人がいたときは、名札を見て「〇〇さん、おいしかったです」などとその場でお礼を言うだけでなく、後日必ず、そのサービススタッフへのお礼状を、総支配人宛てに郵送しています。
お礼状は、マナーとしては3日以内に出すのが基本です。私は機械による印字にサインを添える形ではなく、必ず直筆で書くようにしています。
それは字の上手い下手の問題ではなく、手書きの手紙にはやはり味があり、自筆の文字から温かい思いが伝わると思うからです。
人間関係において、相手をほめることと「ありがとう」を伝えることは非常に大切です。身近な人たちに温かいひと言が添えられるようになると、それだけで笑顔が増えて、良いお付き合いができますよ。
⏬プロフィール 井垣利英(いがきとしえ)☆マナー嫌いだった私が、マナー講師になるまで
⏬人材教育家、マナー講師。井垣利英(いがきとしえ)【私の仕事】プロとして大切なこと
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