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Photo by
ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ / メトロポリタン美術館
半分彼女で、半分彼。『エミリア・ペレス』の愛と欲は生々しく、力強い
話を始める前に、僕の性別について。
僕は「女性」だ。
一人称が「僕」と「私」の時があるので
混乱させて申し訳ない。
僕は凍えている。
吹雪の中を歩いているからだ。
ああ、牛若丸の母君は
雪の中、幼子三人連れて
歩いたのだな。
大変だったろうな。
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衝撃的な映画を見た。
『エミリア・ペレス』だ。
このエミリアという女性は、
魅力的だ。
彼女は自分をよく理解している。
1時間25分あたりで、
彼女が自分の気持ちを語る。
凶悪で純粋な彼女の
まっすぐな思いが歌われる。
半分彼女で、半分彼
半分貧しくて、半分豊か
半分父で、半分叔母
半分死んでいて、半分生きている
全てであり、無でもある。
私は誰。わからない。
私が感じるものが、私である。
人間の愛と欲。
それらの矛盾と美しさが
力強く、生々しく描かれている。
追記:エミリアの赤い爪と長い髪、メキシコ人女性たちの大きなフープのピアスがすてきだった。
内緒のXアカウント。
僕がPIVOTを見たり、
泡風呂で喜んだりしてるよ。