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明るいほうへ、一緒に。~どん底から優しい世界へお引越しするまでの記録~

気付けば今日も、鼻歌を歌いながら退社した。

穏やかで頼りがいのある、優しい人たちに囲まれて

ときどき冗談言いあったりしながら、穏やかな気持ちで働いて

平穏無事に帰宅する。

それって当たり前なんかじゃない。

すごくすごく、特別なことだー。

あの頃、喉から手が出るほど欲しくて、焦がれてやまなかった日常は、今ここにある。

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物心ついてからずっと

「人はなぜ生きるのか」と考えていた。

「死んだほうが楽に決まっているのに、なんでみんな当然みたく生き続けるんだろう」って。

今ならわかる。それは私の生まれ落ちた世界が、冷たくて残酷だったからだ。

あの時私の周りに、「幸せ」を享受している大人なんか一人もいなかった。

みんなみんな、つらそうだった。いつも何かに怒っていたし、嘆いていた。

そんな中で育った私は、あらゆることにいつも怯えていたし、「家族」と呼ばれる存在たちが互いに傷つけあう場所にいるのが、つらくて仕方なかった。

誰かが誰かを傷つける。そんな毎日が繰り返されることが悲しかった。

いつか誰かが、「いなくなってしまいそうで」怖かった。

さびしかった。

罵り合うのをやめて、そばに来て。抱きしめてほしかった。


大人になって、私は「知識」という武器を身に着けた。

それから、たえず思考し続ける頭も、とても役に立った。

ただ布団の中で震えているだけじゃなくて。

変えてみようと思った。できることはすべて、すべてした。

なんどでも、話し合おうとした。

だって、それでも「家族」なんだから。そう思っていた。

・・・どうにもならなかった。

後に残ったのは。

「なにをどうしても、決して分かり合えない」という絶望的な事実だけだった。

しばらくは、ただ悲嘆にくれるだけだった。仕事に行くのもままならなくて。

ただ暗澹たる気持ちで天井を見上げる日々だった。

でもあるとき「この世界に居続けたら、わたし、死ぬな」と思った。

そして私は、昏い世界を飛び出した。ただひとり、遠い地へ。

とてもとても寒い、凍てつく冬のことだった・・・。


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それから4度目の春が来た。

いま、私はあの頃の自分が焦がれて焦がれて仕方がなかった場所にいる。


いつも「引きずるように」動かしていた体は元気になり

穏やかな人たちに囲まれて、まったりと働いて。

海外旅行に行けるくらいの収入を自分で稼いで。

心から想いあえる友人達 尊敬する人生の師

視えない世界を生業にする魔女仲間たち

といった、大切な人たちもいてくれる


ここにたどり着くまで、決して平たんな道のりだったわけじゃない。

本当になんども死のうと思ったし、最初の冬などは、ただそよ風が吹くだけで、心に激痛が走るように感じた。

よくもまぁ通報されなかったな。。。と思うほどに慟哭した夜もある。


それでも投げずに続けてこれたのは。

「幸せになりたい」という、たったひとつの願いをあきらめなかったからだ。

諦めずに、目の前にある小さなステップを重ねてきたからだ。


今、つらい状況にあって、真っ暗闇みたいに感じている人

絶望の底にあって、希望が見えない人

疲れ切ってしまった人 死ぬことしか考えられない人

もしこれを読んでいたら、どうか、まずは安心できる場所に逃げて。

心身をいやす時間をたっぷりもってほしい。

心身に蓄積した疲れや傷をいやすこと。すべてはここから始まる。


疲れていればいるほど…辛ければ辛いほど、一足飛びでの幸せを願ってしまうけれど。

ここは最後の踏ん張り時だと思って、焦らずに積み上げていってほしい。

一気に積み上げたものはいとも簡単に崩壊する。けれど、一つ一つ、時間をかけるほどに、積み上げたものは丈夫になるから。


そして、ある程度エネルギーが回復して、動けるようになってきたら。

「視点を変えて」日常の幸せを数えはじめてみてほしい。

ここまで、ほんとうにやんなるのを踏ん張って続けてこれた人なら。

必ず、世界は好転している。

きっと気づくはずだ。

思いのほかたくさんのキラキラが、貴方の世界にあふれていることに。

「世界はもう、敵ではないんだな。。。」ってことに。

「世界は敵だ」そう思い込んで無意識に纏っていた「鎧」を脱ぎ捨てて、もっと身軽に、日常を楽しめるようになるはずだ。

そこまできたら、あとはもう、好きなところに飛んで行ける。

世界はどんどん優しくなる。


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この現世も、見えない世界も、実は無数の世界の集合体だ。

みんながそれぞれに、それぞれのレイヤーにあった世界に住んでいる。

この世の果てみたいに凍てついた残酷な世界に住む残酷な人もいれば

四六時中あたたかくて、陽だまりみたいに優しい世界に住む優しい人もいる


残酷な世界で尊厳を踏みにじられたとしても、あきらめないで。

冷たい世界にいる人たちに惑わされないで、引きずられないで。

ー執着しないで。

優しい世界に行けば、優しい人、本当に本当にたくさんいるから。

暖かい人も面白い人も、楽しい人も、たくさん。

貴方を本当に大事にしてくれる人だけを大事にしたらいい。

幸せになっていい。


だって「世界は固定されてない」んだから。

今とても苦しい世界にいても、願い、積み上げてさえいれば、いつかは優しい世界に行ける。

だから今がつらい人も、あきらめずにより良い世界を目指していってほしい。

みんなが温かい世界に住んだほうが、きっと、この現世はもっと優しくなるから。


必要としている誰かに届きますように。








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