無農薬はわかるけど無肥料? 3 リン
前回は植物が窒素を
自然界からどのように得るのかについて
書いてみました。
今回はリン酸です。
リン酸も植物にとっては大切な栄養素です。
光合成によって糖を作るときのエネルギーで
実を作るための必須栄養素と言われています。
リン酸肥料はリン鉱石を採掘して、
粉砕、加工して作られます。
自然な土中にもリン鉱石の風化によって、
リン酸は存在します。
「鉱石の風化だけでは作物は育たないよ!」
私も思いました。
「リン酸だけは肥料として
畑に入れる必要があるのではないかな?」
「でも、既に自然農法をされている人は?」
答えは『虫』でした。
蟻、白蟻、カメムシ、食糞昆虫などは
体内に他の昆虫より大量のリンを含んでいて
その糞や死骸が分解されて土になり、
土壌にリンをもたらしているそうです。
虫の死骸は
更に小さな虫や微生物によって分解され
最終的に土に返ります。
虫が多い畑は作物が よく育つというのは
本当だったんですね。
だから無肥料栽培をされている方々の畑では
ナスもトマトも実をつけていたんですね。
余談ですが、化成肥料を使用している畑で
土壌分析をしてリン酸の値が高いのに、
作物にリン酸欠乏症状が出ることがあるのは
土中のリン酸がアルミニウムと結合していて
植物が吸収できなくなっていることが
原因だそうです。
土の中の微生物や細菌や虫達と植物が
お互いの成長を助けあっているなんて
学校では習いませんでした。
(忘れているだけかもしれません)
生き物の多様性を助けることが
人間の役割りなのかな?と思います。
次回はカリウムについて書いてみます。
よろしければ、お読みになってみてください。
いつも最後までお読みくださいまして、
ありがとうございます。
参考資料
YouTube「うむ農園『自然栽培チャンネル』」
「ここまでわかった自然栽培」
~農薬と肥料を使わなくても育つしくみ~
杉山修一 著