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自身には何が合う?自身の気持ちに寄り添う「お香」習慣
皆さんこんにちは。
今日も少し健康について考えていきたいと思います。
「お香」と聞くとあまりなじみのない方もいるかと思いますが、香りには人のコンディションに作用する効果が期待されています!
日常に取り入れて疲れた心を癒していきましょう。
香りの心理的効果
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◉リラックス効果
香りを嗅ぐことで、脳の中枢部にある大脳辺縁系が匂いの情報を判断し、感情や記憶を呼び起こします。
さらに、香りの情報は、内分泌系や自律神経系を司る視床下部や下垂体にも伝わるため、ホルモンの分泌が促進されます。これによって、リラックス効果や幸福感を得られるのです。
◉前向きな気持ちに
憂鬱な気分が続くときや気疲れしたときに、お気に入りの香りを嗅ぐと、ポジティブな気持ちになるもメリットのひとつです。
特に柑橘系の香りには、爽やかな気分にさせる効果があります。
リラックスするとともに自信を取り戻し、前向きな気持ちになれるので、
気分の落ち込みがある際に香りを楽しむことをおすすめします。
◉イライラを抑えてくれる
香りには、イライラを軽減してくれる効果があることも認められています。芳香成分が脳に伝わると自律神経を刺激し、
私たちの心や身体に快・不快の感情を与えます。
さらに、嗅覚は視覚や聴覚などを含む「五感」のなかで、
唯一「情動」に伝わると言われています。
香りが脳に与えるメカニズム
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鼻から入った香りは、自律神経のバランスを整え、
抗ストレスや疲労感軽減、疲労からの回復作用など、
さまざまな薬理効果を発揮します。
それと同時に、記憶と結びつくことで、
リラックス・リフレッシュなどの心理作用ももたらします。
香りの分子を嗅覚がキャッチすると、感情や本能をつかさどる
「大脳辺縁系」や、自律神経系をつかさどる「視床下部」にその情報が伝わり、体温や睡眠、ホルモンの分泌、免疫機能などのバランスを整えます。
鼻から脳へ
↓
大脳辺縁系
視床下部
↓
自律神経
免疫系
内分泌系
香りは電気信号へと変化して脳の大脳辺縁系、視床下部、下垂体へ伝達されます。この中の視床下部は、自律神経やホルモンのバランスを司っている非常に重要な器官です。
香りが視床下部に直接働きかけることで、自律神経やホルモンのバランスを整えることができるのです。
自律神経やホルモンのバランスが整い副交感神経が優位になれば、身体の緊張がほぐれ、気持ちが落ち着き、心身共にリラックスすることができます。
一方、大脳辺縁系は記憶を司る「海馬」や感情を司る「扁桃体」などで構成されています。
香りを嗅いだときに、その香り関わる懐かしい記憶がふと蘇るのには海馬の働きが関係しているといわれています。
扁桃体は「快・不快」などの感情を司ります。香りが扁桃体にダイレクトに伝わることによって、私たちは安らぎや心地良さを感じるのです。
お香をはじめよう
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そもそもお香とは?
もとは、仏教に伝来するもので、室町時代に文化の発展とともに香道(こうどう)という香りを当て合う上流階級のお遊びから成り立ちました。
線香的なイメージが強いですが、現在では、アロマオイルなど練りこんでいるものも多く、インセンスと呼ばれ、アロマテラピーのような捉え方で癒し、芳香、消臭、安眠、心身のバランス調整などで女性を中心に和みの香りとして幅ひろく用いられています。燃焼後の残り香で楽しみます。
お香の選び方
① はじめて選ぶときは、香りサンプルを嗅いで、インスピレーションで選んでみましょう!
香りの効用や、感じ方は人それぞれです。好みで選んでみてください。
② 疲れた時は、脳を刺激しないように、柔らかく、甘い香りがおすすめです。疲れた時に甘いものを食べたくなるように、嗅覚は味覚と近しい感覚なので、好きな香りが最高の癒しになります。
③ 心身が疲れたときや気持ちを前向きにしたい時は、ハーブ系のミント、レモングラス、柑橘系の香りがおすすめです。
※お香を選ぶときの注意点
焚く前の香りと、焚いた時の香りが違ったお香は、原料に人工香料を多く使ったお香である可能性が非常に高いです。選ぶとき、天然香料や香木、厳選香料を多く使った物を選ばれることをおススメします。
お香の種類
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▷コーン型(円錐型)
円錐の先端に火をつけて使います。下にいくほど面積が広くなるので、香りも徐々に強くなります。また、灰がそのままの形で残るので、散らばる心配がなく後片づけもラクラク。燃焼時間は10分程度なので、短時間で香りを広げたい時に。玄関やトイレにもおすすめです。
▷スティック型
一番ポピュラーなタイプのお香。燃焼時間は長さに比例しますが、長いものは折るなどして調整ができるので便利です。燃えている面積が均一なので、香りも均一に広がりやすいという特徴があります。
▷渦巻き型
蚊取り線香でおなじみの形です。渦を巻いているので燃焼時間が長く、広いお部屋や空気の流れの多い場所などで使うのに適しています。途中で消したい場合は折ったり、金属製のクリップなどで消したい部分を挟んでおくのがおすすめです。
▷匂い袋
匂い袋とはさまざまな香料の粉を調合して袋に詰めたものです。お出かけの際にカバンの中に携帯するほか、衣類の引き出しの中や車の中にキープすることもできます。
▷掛け香
匂い袋を壁にかけて飾れるよう、デザイン性も意識して作られています。お香を焚く手間を省いて、つねにほのかな香りをキープしたい人には使いやすいお香です。
▷香炉を使って温めるタイプのお香
ナチュラルな香木の香りを楽しみたいという人におすすめなのが、香炉を使って空薫(そらだき)する方法です。香炉に灰を入れて炭に火をつけ、灰の中で香木などのお香を温めて香りを楽しみます。
▷香木
香木(こうぼく)とは、心地よい芳香を持つ木材のことです。火を使わずに香りを楽しめます。香りがなくなった場合は、ハサミなどで木を細かく切ることで内側の油分が空気に触れるので、香りが復活します。
お香を選ぶときに大切にしたいこと
1. 使いやすさ
お香には、直接火をつけるものや温めて使用するもの、常温のまま香るものなどが種類が多くありますので、購入はしてみたけれど、面倒になって続けられない!ということにならないように、無理なく続けて使えるものを選びましょう。
2. 香り
お香にはさまざまな香りがあるため、自分がリラックスできる香りを見つけることが大切です。強すぎる香りや自分に合わない香りを選んで、かえって気持ちが落ち着かなくなってしまわないように、お気に入りの香りを探してみましょう。
3.使用目的
お香の使用目的は多岐に渡り、お部屋でのリラクゼーションをはじめ消臭や開運、またお香を携帯することも可能です。なんのためにお香が必要なのか、用途に合わせて選びましょう。
代表的な香りの特徴
お香は「香木・漢薬を彷彿させる伝統的な香り」と、「香水のような小洒落た香り」の2種類に分けることができます。
数多くあるお香の中でも人気の高い香りをいくつかピックアップして、特徴を紹介していきます。
・白檀(びゃくだん)
東南アジアや南の島で生息する木で、古くから親しまれているポピュラーな香りの一つ。世界各国の伝統儀式で使われていて、高貴で神聖かつ清々しさのある香りです。
・桂皮(けいひ)
中国やベトナムが主な原産地で、お菓子作りの材料にもよく使われるシナモンです。スパイシーかつほんのりと甘みを帯びた独特の香りがあります。
・沈香(じんこう)
ベトナムやインドネシアなどに生息する樹木で、産地により甘みや苦みなど香りに違いがあります。上品さを兼ね備えていて、木が持つ自然治癒力に付随して香りを放つのが特徴です。
・伽羅(きゃら)
沈香(じんこう)の最高グレードで希少価値が高く、加熱することで香ります。優雅で濃厚という表現がぴったりで、甘さや酸っぱさ、辛さや苦さなどすべての要素を備えた最上級の香りです。
・ジャスミン
小さな白い花びらが可愛らしいジャスミンの花は、女性に好まれる甘い香りです。インドやインドネシア原産のものが多く、清楚な花のイメージにぴったりなフレッシュ感が魅力です。
お香を使うときの注意点
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◉火災に注意
火を使うタイプのお香を使う際には、取り扱いに注意が必要です。
たとえば注意したいのは就寝時にお香をつけっぱなしにする場合。
お香の火の粉が飛んでしまったり、燃えやすいものを近くに置いたままにしてしまい、燃え移ることで思わぬ事故につながることもあります。
お香を使う際には周辺に燃えやすい物がないか確認して、細心の注意を払いつつ安全性を確保した上で使用しましょう。
◉壁紙が黄ばむ原因になる
お香を焚く際には「タール」という成分が発生します。タールは壁紙が黄ばむ原因となる成分です。
たとえばタバコの場合も一緒で、タバコが原因で壁紙が黄ばむことを知っている人は多いのではないでしょうか。
このようにお香を使う際には換気をしたり、使用後は掃除を徹底したりなどの注意が必要です。
◉アレルギー反応に注意
火を使うお香を使用する際には煙が発生しますが、
その煙には化学物質が含まれます。
化学物質に接触することで、頭痛や不眠などの悪影響を及ぼす
「化学物質過敏症」というアレルギーがあるのはご存知でしょうか。
反応する化学物質の種類や、注意しなければいけない化学物質の量などは個人差があります。お香を使用する際には呼吸器官に配慮して使用しましょう。
今回は「お香」についてまとめてみました!
どんな香りが自身に合っているのか、ぜひ探してみてください。
では、今回はこの辺で。
皆さんの毎日が健康でありますように!