クロロマイセチン

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後悔しない写真術

盆や正月に帰省する時は地元の風景や愛犬、家族を取るために必ずカメラを持って帰る。真っ向からカメラを向けて拒否されたり、不自然にキメられるのが嫌だから横や後ろからひっそりとシャッターを切る。いいな、かけがえないなと思ったら何か別のことをしていても残すべきだ。 3年前に祖父母の家に行った時、不意にそんな場面が訪れて撮った。光の差し込み方や、やり取りが撮るべきだとそう感じさせた。この数か月後にばあちゃんが旅立った。休みをもらい帰省し葬式に出て帰る前にこの写真をセブンでプリントし、

    • SONYユーザー X-100Ⅵ購入談話

      購入のきっかけ かれこれ7年ほどカメラを趣味としている。元々子どもの頃から両親のガラケーを奪い取り写真を撮ったり、DSのカメラは誰よりも使い込んだ自負があった。ちょうど大学でゼミが一緒になった友人が写真部でそれに影響されて最初に購入したのがSONYのα5000だった。一年後にはフルサイズ機が欲しくなりバイト代を叩いてα7Ⅱを当時12万ほどで購入した。そこから大学時代はどこに行くにもα7Ⅱと一緒だった。ドラクエ8の主人公とネズミのように。 ただ社会人になってからというものの

      • 20代男性ピアスを開ける話

        雲ひとつない澄んだ青空だった。新橋に着いたのは予約の時間よりも1時間も前だった。大型連休が終わった後の休日だったが、駅前は多くの人で賑わっていた。心配性を煮詰めたような性分なので小学生の頃から今日まで嘘偽りなく1度も遅刻というものしたことがない。それを差し置いても、この日予定の1時間も前に目的地に到着したのは一世一代のイベントを控えていたからだ。 事前にインターネットで各病院の口コミと費用をくまなく調べ上げ、選んだのは東京のとある街の名前を冠したクリニックだった。関東圏にい

        • ユーザーネームに悩む話

          第一印象でよくサッカー部と言われることが多く、勝手にコミュニケーションのハードルを上げられることが多い。実際に新卒で入社した会社でも、人事にそう思われたのか僻地に飛ばされた。コロナ禍でリモート面接だったため、奇跡的にコミュ障を隠し通せ、エネルギッシュキャラで3、4枚も重なったろ紙をスルスルと通り抜け、その結果、遠く離れた見知らぬ地に約3年間幽閉されることとなる。 入社した会社では営業職を務めたが、相手の趣味の話にまるで興味があるかのように演じることがだんだんと負担になり、去年

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