【授業の小ネタ①】重いカツ丼と跳ねないスーパーボール。
どうも。いかたこです。
中学校で社会科の教員をしています。
noteでは授業がより楽しくなるアイデア(授業のタネ)を発信しています。
今回はいつもとは少し違って、授業の小ネタを2つ紹介したいと思います。
授業のタネのストックがなくなったのでは?
いえいえ、まだ大丈夫です!今年一杯投稿する分はあります!
えっ、ギリギリじゃない?(^0^;)
ということで、授業の小ネタいってみましょう!
※T(先生)とS(生徒)の対話形式です。
重いカツ丼
授業の内容は、刑事裁判です。
T:では授業を始めます。でも、朝からこんな重い話をしてもいいのかな~
S:重い話って?
T:みなさんは取り調べといえば、どんな食べ物を想像しますか?
S:カツ丼!
T:いや~、重たくて朝から胃がもたれそうです・・・
S:そっちの重い話かい!
T:そんなカツ丼ですが、実際には取り調べで食べさせることは禁止されています。なぜでしょうか?ペアで話し合ってみてください。
S:親子丼ならOKですか?
T:親子丼もダメです。パンなど他の食べ物もダメみたいです。
S:食べ物がダメなのか。う~ん・・・
(ペアでの話し合い後)
T:では、どんな意見が出たか聞いてみましょう。
S:いっぱい食べられるとお金がかかるから。取り調べ室が汚されてしまうから。容疑者(被疑者)の自白を誘うことになるから。
T:いろいろな意見が出ましたね。一般的に言われているのは、自白を誘うことになるからです。裁判では公正であることが求められます。食べ物を使って自白を誘導するようなことがあってはいけません。
S:確かに、とってもお腹がすいてたらウソの自白をしてしまうかも・・・
T:今回は、公正な裁判のためにどのようなしくみがあるのか見ていきましょう。
(授業終了後)
T:以上が今回の内容です。
S:先生、今日はなんだか気持ちが暗くなる内容が多かったですね。
T:最初に重い話するって言ったでしょ?
S:ほんまに重い話なんかい!
跳ねないスーパーボール
授業の内容は、消費者保護です。
T:みなさんに見てほしいものがあります。
S:急にどうしたんですか?
T:スーパーボールを作ってきました!
S:先生暇なの?
T:休みの日に頑張って作ってきたんです!でも、全然跳ねなくて・・・
S:ありゃりゃ。作り方が悪かったんじゃない?
T:そうなのかな?どこが悪かったのか分かりますか?
S:いやいや、分かんないです。先生が作っているところの動画でも見せてくれないと・・・
T:そうですよね。作ってるところのミスなんて、作ってる人にしか分かりません。例えば、このスーパーボールをAさんという人が買ってくれたとします。
S:Aさん物好きですね。
T:でも、このスーパーボールが跳ねないどころか、破裂してしまい、Aさんをケガさせてしまったとします。
S:先生、なんて危ないもの売っているんですか!?
T:確かに(笑)。ですが、以前まではスーパーボールの作り方のどこが悪かったのかを証明できなければ、Aさんは先生にケガの損害賠償を求めることができませんでした。
S:えっ、証明なんてめっちゃ難しくない?
T:そうなんです。消費者は企業の過失を証明しないといけなかったんです。でも、それってとっても大変ですよね。
S:じゃあ、あきらめるしかないんですか?
T:そこで、製造物責任法(PL法)が制定されました。これによって、その商品が不良品(欠陥品)であると証明できれば、損害賠償を求めることができるようになりました。
S:商品が不良品であることを証明できれば、損害賠償を請求できるんですよね?
T:その通りです。
S:それなら、跳ねないスーパーボールを作った先生に損害賠償を請求します!(笑)
T:ちなみに、PL法は商品が生命・身体・財産に損害を与えた場合に損害賠償を求めることができるという法律です。スーパーボールが跳ねないだけ、壊れただけでは、この法律の対象にはならないので注意です!
S:せっかく先生を訴えられると思ったのに!(笑)
T:やめて~!(汗)
まとめ
今年ももうすぐ終わりということで、2学期に使った小ネタを少し紹介してみました。
でも、改めて文字にしてみると、本当におかしなことしてますね・・・
ボケてくれるし、ツッコんでくれる。しっかりと付き合ってくれる生徒たちに感謝です。(^o^)
こんな感じにこれからも授業をより楽しくできるように頑張っていきます!
最後までご覧いただきありがとうございました。
それでは、また。
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