語る?いやいや、語り合う。
どうも。いかたこです。
中学校で教員をしています。
前回、「語ればいいってものじゃない。」という記事を書きました。
今回は、その続きです。
授業中の「語り」について考えていきます。
授業中の語りとは?
教科書には載っていないけど知ってほしいな、伝えたいなと思う内容を教員が話すことをこの記事では語りと表現しています。
社会科で言えば、偉人のエピソードや先生の旅行の体験、学説などを授業で話すことです。
「先生語ってるな~」と思ったことがある人も多いのではないでしょうか?
語りは、生徒に興味を持ってもらうための工夫であり、いろいろな授業で取り入れられています。教科書に記載されていることだけを話す授業というのも、おもしろくないですし。
ですが、やはり一方的に先生が語りすぎると生徒の興味を奪ってしまいます。
自分が語ることで生徒の意欲を奪ってしまうのは避けたい!
では、どうすればいいのでしょうか?
一方的に語るのがダメなら、双方向で語り合おう!というのが私の考えです。
前回の記事の冒頭で、『ブルーロック』というマンガにハマっていますという話をしました。
誰かと好きなキャラクターやシーンを語り合うというのは、共感できたり、新しい発見があったりして楽しいです。
授業で教員が語る時も、生徒と語り合えるという状態が理想的なのかなと思います。
いやいや、それができないから苦労しているんだよ!ってことですよね。
そもそも、生徒全員が語り合えるくらい授業の内容を理解して、興味を持っているのであれば、授業をしなくても良いような気もしますし・・・。
それなら、語り合いに近い状態に持っていきましょう。
私は、生徒に考えを持ってもらうことで、語り合いに近い状態をつくることができるのではないかと思っています。
例えば、皆さんは徳川家康という人物にどのようなイメージを持っていますか?
私は、「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」という言葉から、慎重でじっくりとチャンスを待つタイプというイメージを持っています。
このイメージ通り、家康は冷静で辛抱強い性格だったというエピソードが残っています。
ですが一方で、血気盛んで負けず嫌いだったというエピソードも残っています。
このように徳川家康への自分なりの考えを持った上で、エピソードを聞いてみると、共感できたり、新しい発見があったりしませんか?
他にも、社会科であれば、ヨーロッパ州の特色を生徒が自分たちでまとめたあとに、先生のヨーロッパ旅行の体験を語るなどもできますね。
教員が説明する中で語るのではなく、説明を終えて生徒が自分なりの考えをまとめた後に語る。
こうすることで、語り合いに近い状態に持っていくことができると思います。
自分の意見を持つというのは、最近よく言われている主体性を持って授業を受けるということです。
生徒の主体性を意識することで、教員の語りが一方的な自己満足ではなく、生徒の考えを刺激して深める素材となってくれると思います。
今回はここまで。それでは、また。