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【from学校現場】#01 全校一斉リモート授業

こんにちは。所長です。

from学校現場では、実際に現場で活動していて感じたことや気づいたことをまとめ、考察をしていきます。

今回は先日行われた、小学1年生を除く児童と先生をオンラインでつなぐ「一斉リモート授業」について考察します。

(1)リモート授業実施の背景

実施の話が上がったのは4月下旬。新型コロナウイルスの感染拡大、さらに変異種が増えていることから、今後通常の授業が行えなくなるのではないか?という状況を鑑みてのことでした。

大阪や広島など全国でオンライン授業が主体になりつつありますので、私もこの方針については納得ですし、再び昨年のような休業措置による「学びの停止」への危機感を感じていました。

この号令により、勤務校でのChromebookを使った授業が増加しました。

(2)危機を乗り越えた先生を中心に

これまでは主に高学年の先生が活用を進めていました。
そこには昨年数回に及ぶ学級閉鎖の経験がありました。

当時、既にGoogleアカウントが付与されていたので、先生方は試行錯誤しつつリモート授業の操作を学び、課題を送り、児童は各家庭から課題の提出を繰り返していました。
その結果、大きな学びの遅れはそれほど起きずに済みました。

この経験で、先生方はリモート授業は単に学校に登校できない児童の学びを支援するだけでなく、不登校の児童への学びにも手を差し伸べる存在であることに気づきました。

そんな経験をした先生を中心に、いよいよ始まった全校をあげてのリモート授業作戦。使用頻度の低い低学年、中学年もClassroomの操作方法を集中的に学び、来たるべき日に備えました。

(3)一筋縄ではいかない日々。それでもやるしかない!

しかし1、2回程度で理解できるほど簡単ではないのがGoogle for Education。

私も中学年の総合の時間を利用して、当日までにログイン、Classroomへの招待と入り方、課題の操作、Meetを使ったオンラインなど、一連の操作説明をクラスで数回実施しましたが、通信が途切れる、Meetから切断されるなどのトラブルが噴出し、想定通りの授業は行なえませんでした。

同じく専科でも同様の状況が起こり、時間が空いていると呼ばれてT2支援することが何度もありました。まさに前途多難の船出・・。

(4)当日の様子

こうして授業の中でトラブルに見舞われつつ練習を繰り返し、当日を迎えました。
この日は午前中まで学校で授業を受けたあと、家でリモートを受ける児童と、都合で学校に残る児童に分かれて午後、実施されました。

教科は担任の先生に委ねられましたので、社会科や国語、特活など様々でした。
私は中学年に入り、児童のサポートに入りました。

授業が始まると、家から接続している児童の姿に歓声が上がり、まさにオンラインの醍醐味を感じました。

ここでは運動会に向けた決意をノートに書き、挙手して画面に発表する授業を行いましたが、やはり途中でネットワークが切れるトラブルが何度かありました。
再接続を試みても復旧できない端末もあったので、その場合は他の児童の端末を見てもらう2人1台や3人1台で対応しましたが、最後まで進めることはできました。

その後低学年の国語を見ると、学校で受けている児童と家から参加した児童が先生のマネをしながら漢字の勉強に取り組んでおり、社会科のクラスでは先生が提示した地図記号に対して児童が画面越しに答えるなど、それぞれのクラスでリモート授業が行われていました。

(5)結果的に・・

個人的感想ですが、今回のリモート授業は成功だったと思っています。

たびたび通信が切れる点は課題として教育委員会に改善要望となりますが、それなりな形は作れたのでよかったと思います。

なによりこの経験により、これまで数名の先生しか活用していなかったClassroomやMeetの有用性や可能性を多くの先生が学んだこと。
これが一番大きな収穫と思ってます。

しかし重要なのは

ここで終わりではなく、忘れない程度で継継続的な活用を図ること

ですので、引き続き継続してフォローしていく所存です。

なおリモート授業は今後も実施する予定みたいですので、次回は今回よりも通信環境が改善され、先生にとっても児童にとっても快適なリモート学習環境になれるといいな、と思っています。

(6)まとめ

学校にとって大きなチャレンジとなった「リモート授業」。
最初は大ごとだと思いましたが、やってみると決して大きな壁ではありませんでした。

授業を見たら本当に普段の授業のまんまでしたし、大きく違うとすれば目の前に児童の姿がほとんどいないくらいでした。

だから

いつもどおりの板書をしてもいいですし、紙芝居形式で映してもいいですし、スライドやPowerPointを使ってもいい。

たとえ目の前にいなくても、必ず画面の向こう側には児童生徒がいます。

その児童生徒に向けて、いつもの先生の授業をすればいいのです。
奇をてらう必要は、全くありません。

この先、いつまで児童生徒は普段どおりの授業ができるのか。
いつ休校措置になるか分からない今だからこそ、非常事態に備えて一日でも早くリモート授業に向けた一歩を踏み出してください。

児童生徒の「学びを止めない」ために学校ができることはなにか。
GIGAスクール構想の本質を今一度見直し、ぜひ行動に移してほしいと願っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。
シェア等よろしくお願いいたします🤲

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