見出し画像

まいにち無職#13「無職のお盆」

無職13日目。
お盆期間に入ったわけだが、なんだか微妙な空模様である。

今日は特に急ぎの予定があるわけではないので、朝からのんびり家事をこなした。
濡れたスニーカーに新聞紙を入れたり、掃除機のゴミをまとめて捨てたり、庭の草取りをしたりした。
暮らしの中で、特に名前があるわけではないけど必要な家事、ってあると思う。
洗剤の詰め替えとか、ちょっと汚れている鏡を磨くとか、模様替えほどではないけれど服の入れ替えをしたりとか、服のほつれた糸をハサミで切ったりとか、日々、小さな家事の積み重ねをしていることに気づく。
これは、無職になってからの気づきかもしれない。
仕事をしていようがいまいが、暮らしていくためにやるべきことは、変わらずそこにあるのだな、と思った。

いつものあいつ

天気が良くないと、外出する予定がたてにくくてもどかしい。
明日から女の子の日の予定だし、台風のせいで低気圧だし、なんだか気分がパッとしない。
私もこの猫のように、日中からごろりと横になりたい衝動に駆られるが、やめておいた。
が、しかし。
昨晩はよく眠れたので、体調は悪くない。
というわけで、リゾートバイトへ向けて持ち物や移動手段について再度確認し、足りないものを書き出した。
日用品はいずれ消耗するので、買っておいて損はない。
しかし無職たるもの、ポイントが多くもらえる日や、クーポンが発行された時を狙って買いに行くつもりだ。

お盆期間真っ最中だからか、スーパーは空いていた。
今日のメインとなる鯖を買って、その他メモしてきたものだけをカゴに入れていく。
さくさくと買い物を済ませて、帰宅。
スーパーまでの往復だけなのに、じっとりと気持ちの悪い汗をかいている。
ジメジメ&ムワッとした空気で、身体からきのこでも生えそうな勢いである。
食べられるやつならいいな、自産自消(?)

今日は、鯖の味噌煮、酢の物、白和えという、ザ・和食な献立にした。
食べる前に、和室にある祖父母の位牌の前にご飯を並べ、手を合わせる。
心の中で、祖父母にたくさん語りかけた。
無職になってから、時間もそうだが、心に余裕が持てるようになった。
祖父母のことを思い出すことも増え、最近はほぼ毎日位牌の前で手を合わせている。
(仕事をしていた時は、罰当たりかもしれないがごくたまにだった。)

脂の乗った分厚い鯖が、これまたとろけるような美味しさだった。
おつとめ品として安くなっていた生姜をこれでもかと使ったので、全く臭みがない。
ネギと生姜は、鯖の味噌煮には欠かせないと私は思う。
砂糖は使わず、みりんで甘さを出すのも私のこだわりである。
小鉢は酢の物と白和え。
ハマってしまって、頻繁に酢の物が食卓に並ぶ。
母も私も「酢」の優秀さには驚かされる。
鯖の臭みを取るために霜降りをする時も、熱湯に酢を入れると効果が上がるそうだ。
それにしても、魚料理と酢の物の相性はピッタリである。
濃厚な味噌味とさっぱりとしたお酢の味…交互に食べ進める箸が止まらないではないか。
祖父母も、孫の手料理を美味しいと思ってくれているだろうか。
母と、ぽつりぽつり思い出話をしながら食べた。
これからも見守っていてくれたら嬉しいし、私も2人のことを想い続けて生きていきたい。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

午後は、秋服を買いに無印良品へ向かった。
まだまだ暑い日が続くだろうが、リゾートバイト先が気温の低いところということもあり、念のため秋服を買い足すことにしたのである。

無印は、シンプルかつ洗練されたデザインと、質の良さが素晴らしい。
試着したのち、2着購入した。
気に入った無印の服に袖を通し、リゾートバイト先でも頑張ろうと思う。
帰ってくる頃には青森も秋になり、涼しくなっていることだろう。

最近は、夜キャンドルを灯すことが多い。
読書をするにも、書きものをするにも、ちょうどいい明かりなのだ。

天候や体調など、様々な要素が絡み合って、気分が上がったり下がったりする。
私は自分のそれを、客観的に見ることができるようになりたい。
以前よりはずっとずっと自分のことがわかるようになったけれど、時折まだ、自分の知らない部分が見えて驚くことがある。
自分のことばかり考えているとなんだか塞ぎ込んでしまうので、明日はもう少し、外に意識を向けられたらいいなと思う。

昨日、絵を描きながら音楽を流していて、素敵な曲に出会った。
2曲あるので、どちらも紹介したい。

どちらも、今の私の心を動かす素敵な音楽だった。
やさしくて、どこかわくわくする気持ちを思い出させてくれる。
音楽はすごい。
イントロだけで、音楽の世界に引き摺り込まれてしまう時もある。
有名か、そうでないかは関係なく、私は私の聴きたい音楽を聴きたい。
そして、それを好きな誰かと、話したい。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

明日はやっと、晴れるらしい。
太陽の光を浴びないと、なんだか元気が出ない。
日焼けは嫌だけれど、人間も植物同様光合成しなければ…なんて思う。
晴れるならば、朝は海に行こうか、昼は何を作ろうか、夕方はブックオフに本を売りに行こうか。
あまり決め過ぎず、とはいってもだらけ過ぎず、明日は明日の風が吹くということで。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?