生活を止めるな
ハッピーハロウィン。
私は特に何もしないけれど、そう言えば今日はハロウィンだな〜くらいには思う。
転職後初めての2連休を、大切に大切に過ごしている。
朝起きて、今日は仕事じゃないのだと思うだけで、心がいつもの数倍軽いのがわかる。
窓を開けて、冷たくて新鮮な空気を部屋に入れる。
体温で生暖かい寝具を風に当て、ぬいぐるみをどけて、勢いで掃除機もかける。
ノートを開いて、頭の中に浮かんだことをつらつらと書き出していく。
もう書くことがないな、というところまで。
そして、ぬるま湯を飲みながらストレッチをする。
好きなYouTuberの女の子の指示に合わせて、凝り固まった身体をほぐしていく。
冷めた寝具を整え、パジャマから部屋着に着替える。
そうこうしているうちに、お腹が空いてきた。
さあ、朝ごはんを食べよう。
秋の快晴。
着心地が良く、デザインも好みの服達に身を包んで、出かける準備をする。
メイクをして、母から貰った指輪をはめた。
今日の気分は、緑色のストーンがついたリング。
全身白色のコーディネートで外へ出た。
風は冷たいけれど、日に当たりながら歩いていると丁度いい。
銀行へ行き、お給料を貯金口座へと移す。
想定していたよりも多く貯金にまわせた。
通帳を眺めて、心の中でほくそ笑む。
今週のお弁当のおかずと、今日のご飯の買い出しも済ませる。
コンビニで必要書類のコピーと、Suicaのチャージも忘れずに。
そういえば国民年金が、何故かふた月分引かれていた。
転職したから来月からは引かれないだろうけれど、なんだか腑に落ちない。
9月分は口座引き落としが間に合わないから、払込用紙で払ったはずだ。
それにしても、税金って高い。
ちゃんと私たちに還元されるのか心配になるし、ただただ払い続けているだけのような気がしてくる。
今日は休日だというのに、のんびりしちゃあいられない。
飯を食い、買い物をし、名前の無い用事を済ませ、税金を払い、部屋を片付ける。
そんな感じでやらなければいけないタスクをこなしているとき、「ああ、生活をしているな…」と感じる。
何が起きようが、生きている限り生活は止まらない。
お昼は、大好きな鰹のたたきで自分の機嫌をとる。
適当に作った茄子の煮浸しがとてもおいしかった。
星野源さんのエッセイ「いのちの車窓から2」を読んでいる。
大変面白く、読み進めるのがもったいない。
noteのフォロワーさんともこの前話したのだけれど、読み終わるのがもったいなくて、でも読みたくて…という現状が起きている。
源さんのエッセイを読むと、生活の手触りのようなものを思い出す。
忙しい時は心に安らぎを求めるし、好きなものを追求するのは、突き詰めるのはやっぱり楽しい。
大切な人との時間はかけがえのないものだし、何気ない日々こそ1番幸せなのだと気づく。
エッセイを読み、曲を聴き、星野源という人間がさらに好きになった。
「喜劇」という曲を聴きながら、私は駅へ向かった。
行きつけのカフェが定休日であることをすっかり忘れていて、母とわくわくしながら準備していたのに、がっくりと肩を落とした。
急遽予定を変更し、良品週間で全品10%オフになっている無印良品へ行くことにした。
コンビニみたいな機械へ100円を入れて、カフェインレスコーヒーを飲んだ。
無印のコーヒー、中々美味い。
ずっと欲しかったゆたんぽと、そのカバーを買った。
あとは、ここ数年お世話になり続けている卓上カレンダーの2025年版。
冬物のアウターも欲しかったのだけれど、それはUNIQLOを見てからにしようと今回は手に取らなかった。
これでもっと寒くなっても、ゆたんぽを入れてぬくぬくになった布団で眠ることができる。
休日なんてあっという間だし、お弁当の準備をしなくちゃいけないし、黙っていても腹は減るし、マッチングアプリはやっぱり難しい。
生きていればうまくいかないことばかりな気がするけれど、それでも私たちは生活を続けていく。
洗濯物が溜まれば洗濯をし、死ぬほど面倒くさいと思いながら干してはたたみ、の繰り返し。
ただただのんびりしていればいい休日が欲しい。
仕事になんて本当は行きたくない。
新鮮な空気と広大な自然があるところへ行きたい。
1人は楽だけれど寂しくて、誰かの温もりを求めてしまうし、ふと息が詰まりそうになってあわてて深呼吸する日々だ。
それでも私は、日々の幸せを集めて集めて、大切に抱きしめながらまた明日を生きるのだ。