大切なもの
自分の本当に大切なものって、案外少ない。
大好きな地元を離れて島へ働きに来て、私はそう感じた。
高校卒業後に青森を出て初めて、自分は青森が好きで、肌に合う場所なんだと気付いた。
それと同じように、島に来て初めて、今の自分が大切にしたいものがなんなのか、はっきりとわかった気がした。
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自分にとって本当に大切な人は誰なのか。
島に来て、美しい景色を見て感動した時。
新しい体験をして、心がわくわくした時。
悲しいことがあって、凹んだ時。
ふと、寂しい気持ちになった時。
話したい人が、会いたい人がいる。
頭に思い浮かんだ人たちを、私は心から大切だと思う。
そしてそれを、電話でもLINEでも、青森に帰ったら直接でも、伝えようと思う。
遠く離れていても、支えになってくれてありがとう。
大切にしたい習慣は何なのか。
やはり、私はある程度自分だけの時間が必要だと再認識した。
こんなふうにnoteを更新したり、絵を描いたり、無印のノートに自分しか読まない日記を書いたり、心を整える時間が必要だった。
何かしらアウトプットしないと、すぐに頭がいっぱいになってしまう。
新しい環境に身を置けば、なおさらそれが顕著になる。
情報量の多さにキャパオーバーし、何から手をつけていいかわからなくなる。
どんな形でもいいから外へ吐き出すことで、頭の中に余白が生まれ、そうしてやっと、自分を客観的に見られるようになる。
深呼吸したり、数分間でも筋トレやストレッチをしたりするのも良い。
ただただスマートフォンと睨めっこしていても、リラックスすることは出来ないと感じた。
やっぱり、食事にはこだわりたい。
食べたいものを食べたい分だけ、食べたい。
それは暴飲暴食ということではなくて、身体が求めているものを自分で感じて、もしくは考えて、それを食べたい。
食べ過ぎた次の日は節制したいし、調味料から無駄な添加物を摂りたくない。
人が作ってくれる料理はとてもありがたく、気持ちがこもっていて美味しい。
けれど、自分で料理する楽しさも忘れたくない。
自炊ができないことが、自分にとってかなりのストレスになることがわかった。
それと同時に、今日のまかないは何だろう!というわくわく感も味わうことができた。
何はともあれ、生活の中で食事はきちんとしたいのだということが、改めてわかった。
働くことについて考えた。
青森に帰ってから、再び違う場所へリゾートバイトへ行くという考えは消えた。
行く前は、もしかしたらまた別の場所へ、ということも考えていた。
けれど、やっぱり私は青森で叶えたいことがある。
それに私は、大切な人たちと、肌に合った場所で、穏やかに笑って暮らしていきたいのだ。
それもこれも、島に来てからわかったことだ。
あのまま、事務の仕事を惰性で続けていたら、知ることが出来なかった感情がたくさんある。
再び接客をやりたい、人と関わる仕事がしたい、年齢問わず孤独を感じる人たちと繋がって、地元である青森で「居場所作り」をしたい。
そういう目標が徐々に明確になってきたのも、島での暮らしの中で少しずつ起きた変化だった。
食べていくための仕事探しと、私がやりたい「居場所作り」の活動。
どちらも頑張るのはきっと大変だし、予想も出来ないことが起きるのだろう。
でも、私はやりたい。
ゆっくりでもいいから、目標に向かって歩きたい。
定期的に、旅をしたいと思った。
それも、自然豊かな場所へ行きたい。
青森に帰ってからも、お金を貯めて、見たことない景色を見に行きたい。
家族や友人と、もしくは1人で、大自然(と、美味しいもの)を求めて旅をしたい。
自然が私たち人間にもたらす影響は、計り知れないと思った。
ディズニーランドやSNSで話題のお店に並ぶのもそれはそれで楽しいのだろうけど、私は、人の手が加えられていない自然のある場所へ行きたい。
気心知れた人たちとバーベキューをしたいし、海や山を訪れ、夜は星空を眺めてみたい。
キャンプやハイキング、バーベキューには興味のない人間だったけれど、島の美しい自然を知って、ぜひチャレンジしてみたくなった。
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今日の島は雨が降ったり止んだりで、気温がなんと13度まで下がった。
ヒーターをつけて、毛布にくるまる。
最近ぐっと寒くなったと思ったけれど、今日は一段と寒かった。
家族や友人からの、風邪ひかないようにあったかくしてね、の言葉が嬉しい。
明日から2連休。島で過ごす最後の休日。
明日はとにかく、美味しいものを食べ尽くそうと思っている。
まずは、港にある食堂へ行ってみよう。
楽しみだ。