「対話的」とは~
■「対話的」とは
生徒が意欲的になっているということは,学ぶことに生徒自身が関心をもち,自分の将来と関連付けながら学習するということである。それはコーチングをして生徒の主体性を感じ取れる瞬間ともいえる。そのプロセスにおいても「対話的な学び」がある。これからの時代では,自分ひとりの力ではなく他者との協働を繰り返しながら考え抜くことが必要不可欠であることから,「対話的な学び」はとても大切である。つまり「対話的な学び」は,生徒同士のコラボレーションや,学内外の他者との対話を通じて視野を広げていく学習ということになる。お互いの考え・意見の違いを乗り越えて問題の解決を目指すことである。その際,合意形成を目指していく。お互いができるだけ満足できる合意である(納得解)。これは,相手と話し合うだけの「会話的」とは違う。真剣さと緊張感がある。そして,もちろん自己内での対話もある(自問自答)。さらに,神との対話(祈り)に至ることもあるだろう。
利益交渉などでは,自分だけがすべてを獲得して相手に何も与えないという交渉ではなく,自分の利益と相手の利益を反映させ,まわりの関係者にも配慮した合意形成をすることが最も優れた交渉と昔から言われている。日本には昔から商売の道徳として,「三方よし」という言葉がある。「三方よし」とは,「自分よし,相手よし,世間よし」ということである。しかしこの「三方よし」という発想を相手に理解してもらうには対話の技術(コミュニケーション力)も必要になる。
先に述べたが,激動の時代・場面においては自分ひとりの力ではなく,他者と交渉や協働を繰り返しながら考え抜くことが求められる。通常,板ばさみや想定外を乗り越えながら「深い学び」へとつながっていく(※私たち教員の仕事も同様)。
‘激動の時代’と述べたが、そう言うとネガティブなものとして捉えられそうですが,これは‘変化と可能性をはらんだ新たなチャンス’と捉えることもできる。
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