ストーリーテリングという現代アートのつくり方・ヤノベケンジの秘密/一日一微発見473
「物語」というともっぱら「文学」の専売特許のようなところがあった。「アート」は純粋視覚芸術であり、それも「映画」に枝分かれてからなおのこと「純化」が加速した。抽象画やフォルマリスティックな「造形」がそれである。
しかし、その視覚の純化が行き詰まり、コンセプチュアルアートの頭脳プレイがコンテンポラリーアートの基本ルールになってしまうと、絵画を中心にして、アートは「物語」を積極的なエンジンとせざるを得なくなった。
絵画にはもともと「絵物語」という分野があった。つまり「説話」画