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インタビュー記事作成のコツ@Ichimoto

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経験から学んだインタビュー記事作成のコツをまとめています。
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#ライティング

好きなインタビュー記事を賞賛しまくる

心を動かされたインタビュー記事をひたすら褒めまくる、という取り組みをやってみたいと思います。初回の記事はこちら。 日々いろんなインタビュー記事に目を通していますが、熟読レベルで読んでいる媒体の1つにYahoo!ニュース特集があります。 著名なライター陣が手がけることが多く、展開や表現、材料の選び方など非常に参考になります。 その中でも芸術レベルで素晴らしいインタビューだと思ったこちらの記事(ライターは岡野誠さん)について、僭越ながらグッときたポイントをシェアしたいと思い

プログラミング未経験者がエンジニアの方に取材するためにやったこと4つ

ライターはどちらかというと文系出身の方が多いと思うので、IT企業やエンジニアの方への取材って敬遠される方も多いのではないかと思います。 私も最初は不安に思っていましたが、色々と任せていただくうちに、よほど高度な専門知識を扱わない限りは対応できるようになりました。 ただ、取材を重ねるのとは別に、「点」の知識を「線」や「面」にする勉強は自分でやったほうがいいと思うので、今回はIT業界の方に取材をするために私が役立ったなと思うことを4つまとめてみました。 1.『完全SIer脱

原稿を見直す時間が十分に取れないときにやるシンプルなこと

文章って時間を置けば置くほど粗が見つかるので、私は執筆してから最低2晩は寝かせてから見直して提出するようにしています。 1晩でもいいんですが、2晩寝かせたほうがたくさんの粗が見つかることが明らかなので、2晩置くようにしています。 3晩寝かせたらもっと見つかるかもしれませんが、流石にそこまで時間を取れる仕事は少ないですし、仕事が溜まるのは精神的にも良くないので、2晩にしています。 私の原稿提出のゴールデンリズムはこれでした。 「執筆→2晩寝かす→見直す→2晩寝かす→提出

一問一答?一人称?インタビュー記事形式の決め方をフローチャートにしてみた

インタビュー記事の形式って、皆さんはどうやって使い分けていますか? 人によって呼び方は違うかもしれませんが、インタビュー記事の形式は【一問一答】【一人称】【地の文+「」】の3パターンがあります。 私はインタビューが終わった後に編集者さんと相談して決めることが多いのですが、今ひとつ決定プロセスを論理的に把握できておらず、ずっとモヤモヤしていました。 そこで、私の考えるインタビュー記事形式の決め方をフローチャートにしてみました。本当は一つにまとめたかったのですが、そうバシッ

インタビュー中に聞き手が自分の話をするのはありか、なしか問題

インタビュアーの仕事は、「聞く」ことです。しかし聞き手の中には、 「自分の話は極力しません。とにかく聞くことに徹します」 という人もいれば、 「いやいや、相手との距離を縮めるためには、自分の話もした方がいいよ」 という人もいます。どちらが正しいと思いますか? 私は、基本的に聞き手は自分の話はしない方がいいと思います。その理由をお話します。 1.話し手が我に返ってしまうからインタビューというのはある種、異常な空間です。 自分の言葉に相手がひたすら耳を傾けてくれる。

オンライン取材をできるだけリアルに近づけるZoom操作手順

オンラインインタビューのやりにくさの原因は、一言で言うと、話し手に対する「没入感」が失われることにありますです。 インタビューでは相手の話す「内容」だけでなく、細かい表情や全体的な雰囲気、言葉にしていない感情などの、非言語的な要素をしっかり受け取ることが大切です。 しかし、オンライン取材では相手の顔しか映りません。直接見るのに比べれば画質もかなり落ちるため、「非言語的な情報」はかなり削ぎ落とされてしまいます。 さらに、オンライン取材は「聞き手の集中力を落とす罠」だらけで

「次の質問で頭がいっぱい」状態を解消する方法

ライターを始めたばかりの頃、「自分は聞き方に大いに問題があるのではないか……」と思っていました。 それは、質問をして相手が話し出した途端、「次の質問どうしよう」と考え始めてしまって、相手の話を全然聞けていなかったからです。 「話を聞きに来ているのに、聞けていないなんて、絶対間違ってる…」 なんとかしたいと思って参加した「インタビューのワークショップ」で運よく突破口を見つけることができ、学んだことを自分の中で育て続けていった結果、今ではそうした悩みはなくなりました。 相

「たった1人」へのメッセージを語ってもらうために意識していること

インタビューで語られる言葉は、多くの人の目に触れることを前提にした無難な言葉になりがちです。でも残念ながら、その言葉は誰にも届きません。 インタビューはアンケートになってはいけない と言われるように、相手の貴重な時間を使ってインタビューをするのであれば、聞き手がいるからこそ引き出せる話を聞かなければなりません。 私が取材中に意識しているのは、話し手と一対一の関係性を築くことです。 目の前にあるのが白いアンケート用紙ではなく、ただただ自分に興味を持つ一人の人間であれば、

インタビュー記事の執筆スピードが落ちたら「3つの“信じる”」で乗り越える

インタビュー記事の作成過程で、筆の進みが遅くなることはあると思います。 「立ち止まっていられないのに……どうして引っかかってしまうんだろう?」。振り返ってみると、そういうときは、3つの“信じる力”が足りていないことに気が付きました。 逆に言うと、この3つを信じれば、どんな原稿もとりあえず次に進めます。原稿をブラッシュアップする段階に早く進むために、意識していることを書きました。 <原稿が進まないときに信じる3つのこと>  1. 自分の構成を信じる  2. インタビュー相

オンライン取材の経験が対面のインタビューにも役立った話

最近「オンラインのインタビューは苦手」という話を数人から聞いたので、自分が聞き手として何を気をつけているかを振り返ってみました。 相手は遠くにいるはずなのに、なぜか対面よりもキョドってしまったり、映像を見返して「自分の声小さっ」「無表情かよ私…」とがっかりしたり。 私も最初はそんな感じでしたが、数を重ねるうちに心得的なものをいくつか見つけたのでシェアします。 オンラインインタビューに対する苦手意識の正体そもそも、通常のインタビューはなぜ対面でやるのか。それは、「1対1の