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【レビュー】『成瀬は信じた道をいく』

ほとんど本を読んでこなかった人間がポツポツ読書を始めました。
そんな人間によるレビューです。カナリ個人的で的外れな内容もあるかと思いますので、その点ははじめにお断りしておきたいと思います…。
(読書記録も兼ねている為、ネタバレを含みます。お気をつけ下さい)


『成瀬は信じた道をいく』
宮島 未奈 著 新潮社 2024/1/24


●この本について

成瀬シリーズの第二弾
人とはちょっと違う独特な考え方の持ち主である成瀬の、一風変わった大学受験や大学生ライフのお話。

一作目の記事はこちら↓

●あらすじ

高校生だった第一弾から続く物語。
個性的な成瀬のビックリな大学受験当日の様子や大学生になってからのバイトや観光大使の話。
今回も成瀬節炸裂!

●レビュー

★★★★★(星5つ)
ウォーキングをしながらオーディオブックにて聞いた本。2日間で読了。
いやぁ読み終わってしまった今、私はもう次の成瀬節を味わいたくて仕方がない。
こんなに想像を大きく超えてくるキャラクターは私は他に知らず、とっても楽しい。

●真似したい点

・筋の通った、しかし他の人とは大きく異なる考え方
・主人公および周りのキャラクター
・視点を変えながら展開される小説の形

●う〜んな点

・視点が変わる展開の仕方は、人によっては難しいと感じる点かもしれない

●感想・気付き

立て続けの星5つ!
もう成瀬のキャラクター面白すぎる!
近くにいるとちょっと大変そうだけど笑、でも自分の考え方や周りの目を気にしたりする性格を成瀬節で変えるヒントをもらえそうな気がする。

成瀬のキャラクターはとっても変わっているけれど、私がこれまで呼んできた多くの検事や警察などのお堅い職業での変なor変わった人ではない。
想像のしやすい状況・環境の学生という立場でありながら、ここまで期待のはるか上をいって裏切られる気持ち良さはなかなか味わえない。
違うんだろうなぁ〜とは思うけれど、予想せずにはいられない成瀬の行動と、その斜め上をいく行動の裏にしっかりと存在する成瀬らしい考え方には納得せざるを得ない。
その状況に振り回される感覚がたまらなく楽しい。

また、小説は様々な登場人物の視点で展開されていき、書く側はとても大変なんだと思うけれど、とっても新鮮。
成瀬の父からの視点が今回は特に面白かった。
話の内容としては、観光大使への応募が一番予想外の行動だったけれど、その理由にも「はぁ〜なるほどねぇ〜」と唸ってしまうほどに納得笑。

どんどん成瀬が大人になってしまうと、学生というアドバンテージがなくなってしまう気もするのだけれど、もっと成瀬節を味わいたいという気持ちが抑えられない。
次作が刊行されることを期待して待ちたい。

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