奥村歩「10万人の脳を診断した脳神経外科医が教える その「もの忘れ」はスマホ認知症だった」
・本書は、「もの忘れ外来」を中心に、全国から毎日100人以上の受信者が来院し、これまでに10万人以上の脳を診断した医学博士の著者が、スマホによる「脳疲労」を起こし、記憶力をはじめとする脳機能を低下させてしまう「スマホ認知症」の概要ならびにスマホ認知症にならないための心得について紹介した1冊。
・働き盛りの若い世代で、「もの忘れが多くなる」「つまらないミスが増える」のは、日々の仕事量や、やりとりしている情報量のあまりの多さに脳が疲れきっているせいである。オーバーワークによって脳の処理能力が落ちてしまっているのだ。
・この脳の処理力が落ちた状態を「脳疲労」と呼んでおり、この状態が長く続くと、記憶力、思考力、判断力、集中力、コミュニケーション力などのさまざまな脳の働きが低下してしまうようになる。
・だから、もし30代〜50代で頻繁にもの忘れを訴えているのならば、認知症でないにしても、脳のコンディションがかなりマズい方向へ傾いている証拠と捉えたほうがいい。
※もしもあなたが「スマホ認知症かもしれない」と感じたら、本書の「スマホ認知症危険度チェックテスト」があるので、それを実施していただけたら幸いである。
・「スマホ認知症」になる人は、例外なく夜遅くまでスマホやパソコンをやっていて、必ず何らかの睡眠トラブルを抱えている。
・スマホやパソコンのヘビーユーザーに睡眠障害が多い理由は、「光の問題」が関係している。人間の睡眠と覚醒のリズムは、光によってコントロールされているようなもの。朝、太陽の光をキャッチするとセロトニンというホルモンが分泌されて心身を覚醒させ、夜、太陽が沈んで暗くなってくると、メラトニンというホルモンが心身を睡眠モードにシフトしている。メラトニンは「睡眠ホルモン」「入眠ホルモン」などとも呼ばれており、このホルモンが分泌され始めると自然にまぶたが重くなってくる仕組みになる。
・ところが、夜間に強い光を浴びていると、メラトニン分泌量が落ちててきめんに眠れなくなってしまうようになる。また、スマホなどの機器の画面から放たれる光には、「ブルーライト」という波長が多く含まれていて、この光を浴びることがメラトニンをよりいっそう出にくくしているとも言われている。
※スマホなどの機器でスマホ認知症になる理由の詳細は本書をご覧ください。
・本書では「あなたの脳、「スマホ認知症」になっていませんか」「「考えない脳」はこうしてつくられる」「「スマホ認知症」を防ぐ10の心得」「スマホで疲れた脳は自分で回復できる」「いくつになってもサビない脳をつくるために」という章で構成されており、「なぜ、スマホを長時間使用するとスマホ認知症になるのか」「情報生活習慣病にならないためにどうすればよいか」「スマホの扱い方」などスマホ認知症の概要ならびにスマホの使い方、スマホで疲れた脳の休ませ方を脳科学的見地から解明した内容となっている。
スマホ認知症を防ぐ心得として、
①ひなたぼっこをして脳を休める
②あえて「手間のかかる方法」を選ぶ
③1日5分、ぼんやりする時間を持つ
などが挙げられている。
その他の心得については本書をご覧ください。
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