なりたい職業を目指したところ…
職業柄、翻訳家を目指している方から、「どうしたら翻訳家になれるの?」と尋ねられることが多いです。
で、いろいろ考えてみたのですが、多分、この2つに集約されるように思います。
1番目が、「信じる(当然そうなると思う)こと」、2番目が「行動すること」です。
そこで、参考になるかどうかわかりませんが、翻訳の仕事ができるようになるまでに私がどんな思考をしていたか、そして、どんな行動を取ったかをまとめてみることにしました。
1 信じる(当然そうなると思う)こと
今考えると、本当に不思議ですが、私は、いつのころからか、英語関係以外の職に就くことは考えなくなっていました。
国語と英語が好きで、文章の読み書きが好きだった私は、英語関係の学部に進み、勉強したんだから、英語関係の職に就くのが当然と思っていたのです。
そう思っているわりには、特に英会話がペラペラできたわけでもなかったし、特に大学で成績が良かったわけでもなかったのですが・・・。
ただ、「根拠のない信念」のもと、必ず英語に関係する職に就くんだ、とごく当たり前に思っていました。
2 行動すること
周囲の友達がどんどん就職を決めていくなか、英語の教員試験を受けましたが不合格で、就活も中途半端で、結局、就職浪人になってしまいました。
「やっぱり、英語をもっとやらなくちゃ(気づくのが遅い💦)」と塾講師のアルバイトをしながら、英会話学校に通い、当時はまだあまりできる人がいなかった(時代がわかりますね・・)ワープロのブラインドタッチなどを独学で勉強しました。
学生時代には適当にしか受けていなかった貿易英語の講義で使っていた教科書を取り出し、最初から勉強しなおしました。
そのころになると、事務職や営業職など、まずは就職をして社会経験を積もう、と思うようになりました。もちろん、英語を使った職業をあきらめたわけではないのですが、社会経験を積んでから転職をしてもいいのではないか、と思うようになっていました。
ただ、少しでも英語に近い企業に就職したいと思い、貿易会社や海外と取引がある企業を回っていました。
今と違って、既卒者に対する印象はあまりよくありませんので、書類審査で落とされた会社も多数ありました。また女性の大学卒という点でもひっかかる方がおられて、「女性なのになぜ4年生大に行ったの?」と男性面接官に聞かれたこともありました。
いわゆる「お祈り文書(当時はメールはなかったので・・)」にへきえきとして、「もう、どこでも、なんでもいいから、どこかに入りたい」と思い始めたころ、ある会社に面接に行くことになりました。
よく晴れた冬の日で、塾のアルバイトのお給料で買った一張羅のリクルートスーツを着て、たくさんの建物に目が回りそうになりながら、何度も会社に電話をして道を尋ねながら、ようやくたどり着きました。
その会社は、貿易関係の会社で、英語関係の職種も募集していましたが、私は一般事務職のほうに応募していました。
しかし、面接官の方が、私の履歴書から英語関係の学部出身であることに注目してくださり、「英語を使う職は、どうかな?」と言ってくださいました。
私はすかさず「本当は、そちら(英語を使う職)が希望なんです!」と答えました。
そして、約2週間後、採用の連絡を頂けたのです!
あとでわかったのですが、ちょうど面接に行ったときに、英語を使う部署で1人退職予定の方が出ていたのです。
実は、私は、面接に行く半年ほど前から、その会社に興味がありました。しかし、「落ち癖」がついていたこともあり、自信がなくて、なかなか応募する気になれませんでした。
でも、思い切って応募したら、希望の方向に進むことができました。最後のほうは、「貿易会社、海外取引がある会社」という条件も外して、手当たり次第に応募していたのですが、結局、最も希望に近い条件での就職ができたのです。
今思い出しても不思議ですが、あの入社がきっかけで、私はほぼ毎日、英語を見聞きし、翻訳をするという日々を送るようになりました。
友人の中には、イギリスに留学をするなど、私より英語力がある人がたくさんいたのに、本当に自分でいいのかな、と思いながら、それでも仕事として英語に触れられることがうれしくて、毎日、目の前のことにぶつかっていっていました。
そういえば、、『引き寄せの法則』が流行ったのはそれから何年もあとのことでした。
引き寄せの法則は、知っている知らないにかかわらず、その手順を踏めば望むものを引き寄せられるというもののようですが、意外に本当なのかもしれない、と後で思ったものです。
今は、あの頃とまったく世界が変わってしまったので、一概には言えませんが、もし「自分では無理」と思っていることでも、一度、ダメ元で、チャレンジしてみるとよいのかもしれません(^^)
最後までお読みくださり、ありがとうございました!!
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