心理学から学ぶ “潔癖症”
潔癖症…少し前までは
「電車のつり革が触れない」
「外出先のトイレが使えない」
「頻繁にアルコール消毒をしている」
なんて言ったら
「お前は潔癖症だな~」
って言われてましたよね。
最近ではコロナウィルスの影響でこれらのことが当たり前になってきたので安心している方も多いのではないでしょうか?
今回は“潔癖症”の心理についてお話していきます。
■潔癖症の心理
潔癖症の心理は色々な受け取り方があります。
綺麗好きの人からすれば親近感が湧きますし、逆に乱雑なタイプの人からは嫌われてしまうこともありますね。
そもそも潔癖症の行動や言動が本人のみの影響ならしたいようにしてくれればいいですよね。こちらが止めるほどのことでもありませんし、注意する必要もないでしょう。
しかしこちらの行動にまで口を出されたのなら話は別です。潔癖症の人に対して苦手意識を持ってしまいます。事項からそんな潔癖症の心理を詳しくお話していきたいと思います。
①自分を守りたい
潔癖症の心理としてまず挙げられるのは
“自分自身を守りたい”
という思いです。ウイルスや他人など、少しでも嫌悪感を抱くものからはすぐに離れたい気持ちにななりませんか?
特に外側から与えられる悪影響に対して過度な不信感を抱きやすいのです。
例えば“人”という存在自体を強く苦手とする場合もあります。
これは以前大切な人に
・傷つけられた
・裏切られた
など辛い経験をしたことが原因となっている可能性があります。
現在も職場仲間と少し親しくなれたと思ったら相手の行動や言動などとても些細なことで傷ついてしまうこともあります。
またそういう自分に嫌悪感を抱くケースもあり潔癖症の人は葛藤状態となってしまう場合もあります。
②心配性
潔癖症の心理が働きやすい人には、心配性の特徴があるといえます。
ちょっとしたハプニングでも慌てふためき、的確な判断が下せなくなってしまいがちです。
例えば通勤中に
「もしここで電車の吊り革を握ったら、それが風邪の原因になるかもしれない」
「今は風邪の流行っている時期だから…」など。
たった一つの出来事で必要以上に思考が巡りキャパオーバーに陥ってしまうのです。
考えすぎる性格が原因ですぐに不安になってしまいます。こうして安全な方法をとろうと考えるようになり、次第に潔癖症の心理につながっていきます。
周囲からはクールで硬派な人だと思われる時もありますが実はとても繊細な人なのです。
繊細故に潔癖症の人にはHSP体質の人が多い傾向もあります。
③こだわりがある
潔癖症の心理が働く人は一つのものに対するこだわりが強すぎて、周囲に引かれてしまうケースがあります。
一度固めた意思は一切曲げないという頑固な面も見受けられます。
また執着心もあり一つの面に固執してしまいがちになります。
④自分を優先したい
潔癖症の心理としてある種自己中心的な面がある というケースも挙げられます。
自分のしたいことを優先的に行うので、電車の吊り革や飲食店のスプーンなどは当然のように避けているではないでしょうか?
潔癖症の心理は過度の場合、対人関係に悪影響を及ぼしてしまうこともあるのです。
⑤完璧主義
潔癖症の人には完璧主義の方が非常に多いです。
これは美しくないと感じるものからは自身を遠ざけて、完璧な状態にしたい という心理が働くためです。
汚れたものに触れることで自分自身の存在まで汚れてしまうと思い込んでいます。
潔癖症の人が「汚れている」と思うものでも、周囲の人はそうは思わないケースもあるではないでしょうか?(ちなみに私は外着でベットに座られるのがすごく嫌です。。。)
自分自身の完璧さも重要視しますが、自分を囲むものや人たちにも同じくらい注意を払います。
プライドの高い態度や言動が周囲としては受け入れてにくいケースもありますが、完璧でいられない自分が嫌だと思ってしまう、臆病な性格の可能性もあるのです。
■さいごに
潔癖症の心理が働く原因はさまざまなものが考えられますが、適度に綺麗好きなだけであれば、異性からも好感を持たれるはずです。
綺麗好きの性格は清潔感をアピールするきっかけにもなるので恋愛においても有効です。
このように潔癖症はやり過ぎでなければ、その人ならではの長所となるものです。程よい潔癖症の魅力を理解しながら、周囲にいる潔癖症の人の良いところを伸ばしてあげましょう。