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お盆明け、なぜ「実家でゴロゴロ」しても疲労が回復しなかった理由とは?

お盆休みには多くの人が実家に帰省し、家族と過ごす時間を楽しみます。特に忙しい日常から離れ、実家でのんびりと過ごすことを期待している人も多いでしょう。

しかし、実際には「実家でゴロゴロしても、疲労が回復しなかった」という声をよく耳にします。

なぜ、思い切り休んだはずなのに、疲れが取れないのでしょうか?その理由は、科学的な観点から次の三つが考えられます。

1. デジタル依存

現代社会では、スマートフォンやタブレットなどのデジタルデバイスが日常生活に欠かせない存在となっています。しかし、休暇中もこれらのデバイスに依存し続けることで、脳がリフレッシュする機会を失ってしまいます。

『スマホ脳』や『デジタル・ミニマリスト』といった書籍でも指摘されているように、デジタルデバイスの過剰使用は脳の疲労を引き起こし、休んだ気がしない原因となります。

朝から寝るまでオンライン漬けの生活、デジタル三昧の生活をしてはいけません。バイオリズムを狂わせない生活が求められます。

有田 秀穂. 医者が教える疲れない人の脳―「慢性疲労」を消す技術

2. 運動不足

実家でのんびり過ごす時間が多いと、自然と体を動かす機会が減ります。『運動脳』の著者であるアンデシュ・ハンセンは、運動が脳と体のリフレッシュに不可欠であると強調しています。

脳のための最高のコンディションを保つには、ランニングを週3回、45分以上行うことが望ましい。重要なポイントは心拍数を(150まで)にあげることである。

『運動脳』アンデシュ・ハンセン

また、「休養学」では下記のように述べられています。

運動をすると、血流の流れがよくなり、細胞の一つ一つにしっかりと酸素と栄養を運ぶことができます。それによって老廃物の除去が促進されたり、リンパの流れがよくなったりするので、疲労感の軽減につながります。「血の巡り」をよくすることは健康の基本です。それには軽く運動体を動かすことがいちばんです。

「休養学」片野秀樹

実家でゴロゴロするだけでは血流が滞り、疲労物質が体内に溜まりやすくなるため、かえって疲労が蓄積してしまうのです。軽い運動や散歩を取り入れることで、身体の活性化を図ることが重要です。

3. 食べ過ぎ

お盆休みには、家族と一緒に美味しい料理を楽しむ機会が増えます。しかし、過度の飲食は消化器官に負担をかけ、結果的に疲労感を増加させることがあります。

『休養学』では食べ過ぎが身体のエネルギー消費を増加させ、疲労回復を遅らせる要因になると述べられています。

私は「食べない栄養」というものがあると思っています。たとえば正月三が日はご馳走をたらふく食べるでしょう。しかしその後は七草がゆを食べて胃を休めます。こんなふうに、体の消化器系を休ませたり、老廃物を排出するデトックスに焦点を当てたりするほうが重要です。

『休養学』片野秀樹

適度な量を守り、バランスの取れた食事を心がけることが大切です。

結論

お盆休みで「実家でゴロゴロしても疲れが取れない」と感じた場合、それはデジタル依存、運動不足、そして食べ過ぎが原因かもしれません。

これらの要因に気をつけながら、休暇中の過ごし方を見直すことで、より質の高い休養を取ることができるでしょう。次のお盆には、これらの点を意識して過ごすことで、よりリフレッシュした状態で日常に戻れるはずです。


参考文献

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