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【詩】夢遊しない反可塑性
ガラスが 割れ て 欠 片 に なっ て し ま っ た
眩いネオンの光が私の設置面を除いて侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵侵入してくる
反射 屈折 反ランダム 「あーあ退屈だ」
制度でぼくを縛って
制服できみを縛って
(♬)
4月の柔らかい空間が少しずつ硬化し
ベリっと剥がした赤黒い瘡蓋が5月の射熱を隠喩する
芽吹いた対話性は五月蠅い蝿
「ばかはあたしだったんだな (。)」どうせそれも嘘でしょ
厭な路地から覗く視線が白濁した嫉妬
絡みつく熱はかつて太陽系の内部性
久しぶりにみたロラン・バルトは優しそうだった
手首に残った呪いは水色
なんにも知らないくせに
TVから流れてくる音声は機械音なんだ
街宣車のようにそしてひたすらにノイズを運べ
あの子のかわいいにもあの人のかっこいいにも全て時間がないんだとウィトゲンシュタインは憤慨する
染みついたイデオロギーの反復なんて17アイスと31ほどの差異もなく
砂漠よりも干からびた黒魔術
死にたくても死ねない都市の朝
物理的にキラキラを振りかけられた路面を憂鬱がスケートする
だからきみは何度も死のうとする
だからきみは何度か生きようとした
世界が真っ白のフリをしているせいでぼくには少し眩しすぎたんだだからこの真赤な血が観念的に流れた夜の底に沈澱した不安の殺害は一瞬かもしれないけどここだけが居場所だと思えた
直線をノイズ的に断線させてクラッシュさせるDUB STEPのスモークが登ってゆくZion
ぼくもきみも違う人間だから比較なんてできないよ「だけど!
(以下、眠れないベッドから這々の体で逃げ出してきた裸足が夜風を浴びるために国道沿いを逍遥/するシークエンス)
大通りをうまく渡り切った黒蜥蜴の尻尾をさらに黒塗りの江戸川乱歩が素早く捕まえては旨そうに噛みちぎり咀嚼、
嚥下、喉音、虚無、界面、打つ
鏡地獄のなかで快楽は酩酊のなか射精し
例の名探偵は断末魔をあげながらテクストから脱落した