【短歌一首】 朝5時のサイレンは乞ふ無慈悲なる太陽と気に猛暑止めよと
朝5時台の街に救急車のサイレンがピーポーピーポーと鳴っている。この夏はほとんど毎日のように耳にする。熱中症などで体調を崩した人たちの緊急搬送であることが多いらしい。無理もない、今年は観測史上最大最長の連続猛暑。
9月21日も各地で猛暑となる予報。
東の空に目をやるとすでに雲を通して朝の日が熱い光線を街に投げかけている。
今日も猛暑日になるのだろうか。
いくら夏が居残ろうとしても日の傾きに抗うことはできないはず。日の出の位置はすでに秋のポジションなのだが、それでもこれだけ暑いのは湿った熱い大気が吹き込むせいか。
西の空を見ても真夏に比べると空気がかなり澄んでいる。街の輪郭、スカイツリーがクッキリしているし、その向こうに富士山の形も確認することができる。これはもう秋の大気のはず。
しかし、秋のポジションニングにあっても、雲間から出てくる太陽の光はかなり熱い。大気の熱が残っているところに差し込んでくるでなお暑い。
街の陰影も上空の雲もどう見ても秋なのだが、それでも35度近くまで気温が上がるとは、日本の気候は一体どうなってしまったのだろう。
これだけ猛暑や夏が長引くようになると、生まれてからずっと体に組み込まれてきた季節感や気候天候への順応力に限界がきても全く不思議ではない。
心身の健康と安全に気をつけながら、夏のオーラスを乗り切ろう。
猫間英介