【短歌一首】 豪雨去り炎暑ふたたび雨傘は日傘となりてたちまち干りぬ
最近、どんな時もどこへいく時にも常に傘を持つようになった。天気予報では雨の予想がない日でもいつも折りたたみ傘がカバンに入っている。
今の季節の天候急変、どこでいきなり雨に見舞われるかわからない。
猛暑の中、灼熱の太陽が地表を温める(というよりも火入れをする)と大地の湿気や水分が一気に蒸発して大気中に立ち上り、これが上昇気流に乗って空で雨雲を作り集中豪雨を呼ぶ。毎日のように繰り返されるゲリラ豪雨。
豪雨の季節、空の雲行きと風向きには敏感になる。急に突風や冷たい風が吹いてきたと思ったら、まさに「一天にわかにかき曇り」、土砂降りの雨の洗礼を受けることになる。この夏、すでに何度もそのような目に遭ってきた。傘がないと身の危険さえ感じる。
しかし、傘を常に携帯している理由は突然の雨に備えるためだけではない。この夏の灼熱の太陽から身を守るためでもある。
豪雨が去った後に一瞬涼しくなる時もあるが、晴れた空にはふたたび灼熱の太陽が現れ、容赦無く大地に照りつける。まさに前門の豪雨、後門の灼熱。今や傘は命を守ってくれる大事なパートナー。
今使っている傘は雨傘仕様。豪雨を遮ってくれた後には炎天下で日傘の役割も担っている。雨でびしょ濡れになった傘は、今度は炎天下を歩かされ、太陽の熱であっという間に乾いてしまう。
灼熱の太陽昇る → 朝から猛暑 → 昼間の炎熱地獄 → 一天にわかにかき曇り → ゲリラ豪雨 → また灼熱の太陽 → 夕凪 → 熱帯夜 → 石焼きの余熱キープ → 翌朝来る、みたいな毎日。
愛用の折り畳み傘は毎日のように、(ときにひっくり返されたり、部分骨折させられたりしながら)暴風雨を受け止め、びしょびしょに濡らされ、その直後に焼き入れを受け、カラカラに乾かされて、たまったもんじゃないだろうな。本当にお疲れ様。心から感謝。
猫間英介
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