【短歌一首】 蝉担ふバックコーラスうるさ過ぎカラスつがいで怒れるシャウト
蝉の季節となった。
朝早くから、街路樹でも公園でも、木のあるところではどこでも蝉の声がけたたましく響く。
特に蝉の声がうるさい街路樹のそばの舗道を歩いていると、二羽のカラスがしきりに何か言っている。
最初はそれほど大きな鳴き声ではなかったが、次第にその声が大きくなり、くちばしを前に突き出して叫ぶ。何かにクレームしているのか、それとも威嚇しているのか。はたまた繁殖期行動か。
カラスの繁殖期は3月頃から8月頃とのこと。一般的には、3月頃から巣作りを始め、4月から5月に卵を産み、5月から6月にヒナが育ち、6月から8月にヒナが巣立つ。
この時期は、カラスが街中などで人や他の動物を攻撃したりすることも多くなるらしいが、それは卵やヒナを守るために他者に対して威嚇行動をとり攻撃をするから。
カラスが口を尖らせて首を伸ばして大きな声で鳴いている姿は、まるでロック歌手がシャウトしているよう。首や額の青筋まで浮いて見えてくるようだ。
きっとけたたましい蝉の声にクレームしているのだ。「お前らバックコーラスが大き過ぎるんだよ。それじゃメインヴォーカルの俺たちの歌が聴こえねえだろ。」と。
猫間英介
生き物短歌まとめました。
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