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【短歌一首】 下町に夏の花火と秋の菊両輪咲きて師走迫れり

下町に
夏の花火と
秋の菊
両輪咲きて
師走迫れり

東京都江東区亀戸にある亀戸天神では、毎年晩秋から初冬の時期に「菊まつり」が開催される。 今年は10月20日〜11月23日。

亀戸天神社
亀戸天神社
菊まつり

菅公は、梅と共に菊の花も好まれ、数々の和歌を詠まれております。
16歳の時に詠まれた『残菊詩』から、天神社では菅公をしのび、宮中で行われていた和歌・連歌などを詠む“残菊の宴”を催しておりました。
近年では、本殿の正面を取り囲むように菊を展示して、菅公をお慰めすると共に参拝の方々にも鑑賞して頂いております。

※残菊とは旧暦の重陽の節句(9月9日)以降の菊を意味するとつたえられております。

亀戸天神社ホームページ
江東区の菊花会
第39回 亀戸天神菊まつり

そう言えば、1990年代に亀戸が職場だった頃、会社の中でも菊花展が開催されていた。菊の目利きができ、自分の菊作品を展示する社員が何人もいたことを思い出した。

普段は単なる酔っ払いのオジサンだと思っていた人が、実はものすごい菊の目利きで美しい菊を育てていることを知った時には、そのギャップに随分と驚いたものだったな。

並んだ菊の大輪
菊の大輪

菊の大輪を見ていると、夏の花火の大玉を思い出す。
実際、日本の代表的な花火の中で、上空で丸く大きく開く花火のことを菊と呼ぶのものある。花火の開花時に、尾を引きながら星が四方に散って、菊のような形を描く花火なのでそう呼ばれている。 

夏の花火
花火の大輪(枝垂れ系)
色とりどりの花火

夏の花火大会、晩秋から初冬の菊まつり、ともに大輪の花を咲かせて今年もまた暮れて行く。コロナ禍で取りやめとなった行事がまた戻ってきて、これまで以上にそのありがたさが分かる。

今年は長く暑い夏がいつまで続くのかと思っていたが、気がづけば師走はもうすぐそこ。

猫間英介



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