【短歌一首】 最強の虎とてネコ科と猫見れば相似形なる爪・牙・姿態
「最強の動物は何か」、というテーマが昔からある。
もちろん最強が何かなどというのは、個体差もあるし、その時に置かれた状況にもよるし、そもそも戦う場面があり得ないものもあり、あまり科学的・合理的な話ではない。 それでも、「野生動物、もし戦わば」という議論はいつも熱を帯びる。
そういう中で、虎も必ず最強候補の一つに挙げられる。少なくとも陸上であればより最強称号は得る可能性は高くなる。また、虎を含む肉食動物は動物性の食物を摂取することが生きることそのものなので、雑食性や草食性の動物に比べて生粋のファイターであると言われる。
ちなみに、陸上の王者候補には、虎の他に、象、灰色熊、北極熊、ゴリラ、かば、猛毒の蛇や大型のニシキヘビなどもよく挙げられる。(水中まで含めると、シャチ、ホオジロザメ、ワニ、アナコンダなども登場してくる。) 虎は同じ肉食猛獣である百獣の王・ライオンよりも体が大きく、虎の方がライオンよりも強いと見る向きが多いので、なおさら虎が陸上動物最強に推されることが多くなる。
久しぶりに動物園で虎を見た。大きく裂けた口に長く鋭い牙、逞しい手足に鋭い爪、硬い鞭のような尻尾、常に威嚇的な何かに飢えたような目、しなやかな動き、やはり虎は強そうで無敵感に満ち溢れていてカッコいい。 子供の頃大好きだったプロレスアニメ「タイガーマスク」を思い出す。強いレスラーや格闘家の条件として必ず挙げられるのが、パワー、スピード、柔軟性、そして攻撃性・闘魂、虎はどれも満たしている。
しかし、虎をよく見ていると、自宅や近所で見かける猫と全体の形や動きは全く同じ。後ろ姿などは大きな猫そのもの。 最大の武器である牙と爪も、猫のそれは虎の牙と爪の縮小版の相似形。
虎も生物分類上は「ネコ科」に属する猫の仲間。虎を見る時には猫の拡大で、猫を見るときは虎の縮小として観察してみるのも面白い。
猫が前足を揃えて座っている姿は、確かに虎を小さくした相似形。ネコ科の動物はもともと肉食専門なのだが、都会の猫などはどんどん雑食になっている。猫の生態上、雑食は猫の健康に良くないとのこと。そう言えば、子供の頃家にいた猫に、よく海苔巻き煎餅を噛み砕いてあげていたが、喜んで食べていた。
虎の食事には鎖に括り付けられた大きな肉が置かれている。すでにほどんどしゃぶり尽くされている。やはり、肉食専門。虎は生きるためには常に他の動物を倒してその肉を喰らい続けなければならない。 だから、当然、生まれながらの生粋のファイターになる。
虎もネコ科だから、猫と同じように1日のかなりの時間をゴロゴロしたり、眠っていたりするらしい。一説によると1日に15時間以上眠るらしい。やはり猫と同じ。
スマホで撮った写真を「猫」で検索をかけたら、猫の写真とともに全ての虎の写真がピックアップされていた。
ではその逆はどうだろう。「虎」で検索をかけたら猫の写真もいくつか選ばれていた。やはり虎も猫も同じネコ科は相似形。
猫間英介
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