【短歌一首】 出納箱毎度倒して小銭散り這ひて拾へば吾しょぼくれる
大嫌いな業務の一つが、小口現金の出納残高の確認とその承認・決裁。
これは毎月の小口現金の出し入れについて担当者からの報告と実際の残高が一致しているかを、承認決裁を行う者が自ら紙幣と硬貨全てを担当者の目の前で数えて確認して、一致していればその後に承認決裁するもの。
小口現金のうち硬貨を収納している現金出納ボックスは、500円、100円、50円、10円、5円、1円が6つの列に分かれていてそれぞれに枚数と額のメモリがついている一見すぐれもの。
しかし、ボックスが斜めに立ち上がり見やすくなることと引き換えに、ボックスを金庫から出そうと掴んだ時やボックスを斜めに立てようとした時に、気をつけていないとボックスがバランスを崩して中に入っている硬貨が床に飛び散る羽目に。これまで確認作業中に3回やってしまった。
この床や机の下に飛び散った硬貨を一枚一枚拾い集める作業が心底面倒くさい。決裁者が担当者の業務を確認する手続きゆえに、担当者や他の社員が手伝ってはならないので、みんなの「またやったか」という冷たい視線を浴びながら、床に這いつくばり、机や椅子の下を覗き、一枚一枚丁寧に拾っていく。なかなか見つからないこともある。
若い経理担当者や他の社員たちから、「散らばった小銭を必死に探して拾い集めている姿に哀愁が漂っていました」とか、「またやるのではないかと心配してました」とか言われる始末。(心配ではなく、期待かも)
まあ、実際に本当にみっともない。みじめ感が大きい。拾おうとしても涙で硬貨がよく見えない?
次回は絶対に小銭が飛び散ることがないよう、細心の注意を払って硬貨出納管理BOXを取り扱う。万一、やってしまった場合には、しょぼくれた姿を見られることがないように虎のごとく?威厳を持って小銭を拾い集めよう。
猫間英介