【短歌一首】 波寄せて人も組織も砂の城さらはれてまた粒より始む
短歌はセラピー&コーピング。
この時期、キャリアの悩み相談が増える、特にメンタルをはじめとする心身の不調を伴ったキャリア相談が多くなる。
6月は日本企業の多くが定時株主総会を迎えるシーズン。
4月の新年度の開始と6月の株主総会で短い間に2回、大きく人、組織、事業などの入れ替えや見直しが行われ、それが人や組織の活力に大きな影響を及ぼす。
人にも組織にも毎日のようにたくさんの波が寄せてくる。 世の中の景気の波、業績の波、年齢の波、気分・感情の波など常に新しい波が打ち寄せてきては、人にも組織にも様々なネガティブな影響を及ぼすが多い。
時には大きな波が来て、人の仕事、キャリア、成果、評価、雇用そのものなどを根こそぎさらっていってしまうこともある。また、会社などの組織も、事業が縮小・消滅したり、最悪の場合には会社自体が倒産の憂き目に遭うこともある。
大きな波は、人や組織がこれまで多くの思い、時間、費用、労力をかけて取り組んできたことを、無慈悲に一瞬で崩してしまうこともしばしばある。そして、その波が引いた後には、大きく傷ついた人々とバラバラになった組織の残骸が残る。
そして人も組織もまた何とか最初の一粒から新しいスタートを切っていくことになるが、このスタートには多大なエネルギーが必要となる。人にも組織も一定の自己回復力(=レジリエンス)が備わっていないと、全く踏ん張りや頑張りがきかなくなり、時には潰れてしまうこともある。
この時期は、仕事やキャリアで何度も何度も大きな波、小さな波に翻弄されてきた人たちの忍耐が、ある波の影響を受けた直後にプツンとキレてしまい、キャリアの悩みがもっと深刻なメンタルの悩みを伴って発生することが多くなる。特に、6月は国民の休日もない月で、梅雨にも入り、疲労も蓄積しやすく体調も崩しやすくなるので注意が必要な時期。
自分自身も6月初めに体調を崩してしまった。波の中でも、肉体的な年齢の波、雇用制度など社会や組織の設定する年齢の波を受けやすくなるステージ。
外からの波自体を止めることはできないが、その波を自分がどう意味づけて、受け止めていくかについては別物。
ストレスとなる出来事や環境や人間関係(=ストレッサー)とそれに対する自分の思考や感情や身体的反応(=ストレス反応)については上手く区別しながら、さまざまなストレス対処法(=ストレスコーピング)を実践していきたい。
短歌を詠むのは、自分が大好きなことであるとともに、最大のストレス・コーピングの一つであり、自分が自分に施すセラピーとなる。人生のどんな局面・ステージでも歌を詠んでいきたい。
猫間英介
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