【短歌一首】 水墨に無限の色あり雲龍は干支に現人(うつせみ)いかに染むるや
先日、Dr.スランプ、ドラゴンボールの作者鳥山明さんが急逝されました。本当に悲しく残念です。1980年に週刊少年ジャンプではじめてDr.スランプを読んで以来、ずっと大ファンでした。心から哀悼の意をささげます。合掌。
建長寺の水墨の雲龍画は神龍シェンロンのように見えます。
辰年に雲龍は天から、今の人間の世界(現人【うつせみ】)を見守ってほしいと思います。
2000年(平成12年)、建長寺創建750年記念事業の一環として、日本画家・小泉淳作氏によって描かれました。
龍は仏の教えを人々に伝えるといわれ、天井に龍を描くのは修行僧に「教えの雨を降らす」という意味があると言われています。
なお、法堂は住職が壇上で修行僧たちに説法をするためのお堂です。
「墨に五彩あり」とか、「墨に七彩あり」いう言葉があります。 墨の濃い、薄いだけで表現することで、描いた人の心や思いや、見る人の気持ちや想像力で、どんな色にでも変化する点を言っていると思われます。 ゆえに、水墨の白と黒には、無限の色があります。
半僧坊大権現を祀る建長寺裏の山から吹き下ろす風が、おだやかに法堂を抜けてゆく。
猫間英介