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【短歌一首】 夕焼けに黒き雨雲攻め込みて寒き帷に焔(ほむら)立ちたり

夕焼けに
黒き雨雲
攻め込みて
寒き帷(とばり)に
焔(ほむら)立ちたり

12月28日(土)は朝から快晴が続いていたが、夕方4時ごろに突然雨雲が押し寄せてきた。 天気予報と見ると、これから1時間ほど小雨が降るであろうとのこと。

にわかに雨雲

西の空を見ると、先ほどまで緩やかに茜色の夕焼けに染まっていた空の大部分が、今や灰色や黒色の雨雲に支配されつつあった。

夕焼け

しばし雨雲が広がってゆく夕焼けを眺めていると、夕焼けの大気が黄色やオレンジ色や橙色のグラデーションとなっていて、それが灰色の空に美しく映えている。

燃え上がるような夕焼け

夕焼けの色の変化は、まるで夕焼けが雨雲に不意に攻め込まれ、それに太陽が抗い大きな炎となり、それが大気に揺らいで生み出されているように思える。

雨雲と夕焼けの特殊化学反応

最近は乾燥した寒く晴れ渡った日が続いていた。いつも通りの冬の夕焼け空に突然湿った雨雲が乱入してきて大気中に独特の化学反応が起き、夕焼けが炎のように揺れているのだろう。

だんだん弱まってゆく炎
小雨が降る

10分くらいすると、通り雨が足早に過ぎていった。予報どおり。

太陽と雲、夕焼けと雨雲、乾燥と湿気、茜色と黒色。 さまざまな対立する異なる大自然の要素が一気にぶつかり合って作り出された特別な大気のレビュー。素晴らしい。

猫間英介



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