【短歌一首】 青ネット破られ生ゴミ飛び散りて路地は暗黒カラス帝国
一般的にカラスの繁殖時期は4月頃から8月まで。繁殖期には産卵や子育てでつがいのカラスたちが攻撃的になり活動が活発になる。 しかし、9月になってもカラスたちの勢いは止まらない。
毎週月曜日は生ゴミ回収の日。 週末をはさみ生ゴミが多く出る日なのでカラスにっても食糧豊富。そこをカラスは狙う。1週間のうちで最も活動が盛んになる日。
生ゴミを覆う青ネットはカラスが嫌うからという理由からどこでもよく使われているようだが、地方自治体によっては黄色やその他の色のこともある。実際にカラスが何色を嫌うのかについてはさまざまな説があるようだ。
近くの路地でよくカラスを観察するが、このカラスは今までに見たことがない色艶、嘴の大きさ、貫禄。 この辺りのボスガラスかも。 スターウォーズのダースベイダーか、それとも伝説のカラス天狗か。
ちょうど角を曲がったところで、食い散らかされている生ゴミを発見。
いくら青ネットをかけてもカラスはタフで賢い。ネットの破れやほつれ、ネットが十分にかかっていないところ、はみ出た生ゴミの袋などを目ざとく見つけ、そこからポリ袋や食料を引っ張り出す。
路地にはカラスが二羽いて、声をあげながら生ゴミの袋をグワシャ、グワシャとお大きな音を立てて食い破り、中から出てきた食べ物をわがもの顔で漁っている。
こちらが進んでいくと、グワ、ガアア〜、と低空飛行で飛び去り、電線の上に逃げていった。逃げたというよりも、人間をやり過ごすために一時待機しているだけなのだろう。人間のあしらいなどお手のもの。
以前はゴミ置き場でカラスがゴミを漁っている時に、その近くに野良猫が抜き足差し足で歩いている姿を見かけた。 あれはゴミを取ろうとしてのか、それともカラスを狙っていたのか。
しかし、最近はそのような光景を目にすることがなくなった。野良猫の食糧事情が良くなったのか、それともカラスが集団力・仲間との意思疎通力を使って野良猫を寄せ付けない何らかの作戦をとっているのか。 年毎に路地裏のカラスはどんどん増えている。
いずれにしても、路地裏には漆黒カラスたちの暗黒帝国がある。
猫間英介
生き物短歌をまとめています。
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