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【短歌一首】 昭和末仕事帰りに飲みし店残れる路地に時遡る

昭和末
仕事帰りに
飲みし店
残れる路地に
時遡る

久しぶりにJR総武線の亀戸駅で降りた。
有名な亀戸天神もある下町情緒あふれる街。

JR亀戸駅東口

昭和の終わり頃から平成5年頃まで、東京都江東区の亀戸に職場があったのでとても懐かしい。 職場に向かう時にいつも降りていた亀戸駅東口はメインの出口ではなく、相変わらずとても小さい。

京葉道路

仕事で通っていた頃に比べて、亀戸の街もずいぶんと変わった。高層マンションや複合ショッピングモールなどが立ち並び、当時よく行っていた路地裏にたくさんあった昔ながらの居酒屋やメシ屋のほとんどが姿を消していたことにはショックを受けた。

亀戸の路地裏

それでも亀戸の路地裏をしつこく散策していると、懐かしい店をいくつか発見することができた。特に、昔よく行っていた中華屋がまだ残っていたことにはとても感慨深いものがあった。

懐かしい中華屋

亀戸で仕事をしていた昭和の終わりから平成の初め頃は、まだまだ仕事の右も左も分かっていない新人時代で、夜遅くまで残業することも多々あった。腹が減り、夜遅くまでやっていた中華屋でビールを飲みながら餃子やタンメンを食べることもあった。

上司との飲みデビューの店

よくよく考えてみたら、亀戸で仕事を始めた時に、当時50歳前後だった上司に「ちょっと泡の出る水でも飲んで帰ろうか。」と誘われ、その上司と初めて飲みに行ったのが確かこの中華屋だった。

ということは自分の会社員としての上司との飲みデビューの店とも言えるかもしれない。 あ〜、なんかとても切なく、懐かしい。

懐かしい路地裏

この路地に佇んでいるとタイムスリップしそうだ。

なお、今回調べてみたら、この中華屋は1955年創業らしい。創業69年、ほとんど70年ということになる。名前のとおりまさに「長寿」。これだけ継続するということは本当にすごいことだ。敬意を表したい。
今度、じっくり夜に飲みに来よう。

猫間英介



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