浦島太郎とハルマゲドン――核シェルターとしての竜宮城
アインシュタインの相対性理論によれば、光に近い速度で移動すると未来の世界に行けるそうだ。
これは、浦島太郎伝説に因んで「ウラシマ効果」とも呼ばれる。
『御伽草子』(岩波文庫)では、浦島は竜宮城で三年を過ごす。
そして故郷に帰った彼が目にしたのは、旅立ってから七百年後の世界だった。
そこは、ひと気のない「虎ふす野辺」と化していた。
この描写は、もしかしたら最終戦争後の地球の姿なのではないか。
だとすれば時間論のみならず、終末論に関しても浦島太郎とアインシュタインはリンクする。
天才物理学者は、核戦争による文明崩壊を「予言」しているからだ。
https://www.excite.co.jp/news/article/Tocana_201601_post_8507/
そう考えると、竜宮城は核シェルター的な様相を帯びてくる。
それでは玉手箱の煙は「死の灰」だろうか?
だが『御伽草子』の「浦島太郎」はハッピーエンドと解釈できるので、人類の未来は明るいと信じよう。