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生きるのが下手な僕は僕を面白いって思うよ『プロジェクトA』

やあ、僕だよ。飽き性ちゃんだよ。
セキセイインコにせっつかれて朝起きた時、連日深夜までゲームをやっていたツケが体に蓄積してるのを感じる。
こんな時はアクション、しかも往年の名作を見て気分をあげたいよね。
それで選んだのが、ジャッキー・チェンのベスト映画でも話題に上がることが多いこちらの作品。
さあ、今回も楽しんでくれると嬉しいな。

映画あらすじと感想

『プロジェクトA』 ジャッキー・チェン
アマプラで視聴。うだつの上がらない沿岸警備隊が紆余曲折あって長年追い続けた海賊を一網打尽にする話である(実にシンプル!)。
元々『A計劃(A計画の中文表記)』というのは仮タイトルだったそうで、パクリが横行していた香港映画界で本当のタイトルを悟られないように付けたのがそのままになったらしい。お国柄なのか時代がそうさせたのかなんとゆるいエピソード。名作はこうでなくてはならない。
若かりし頃のジャッキーチェン、サモハンキンポー、ユンピョウの躍動、のちのジャッキー作品にも見られるお約束事も盛りだくさん。ただ、四〇年近く前の作品なので、最近のド派手なアクション映画に慣れた方々は退屈な場面もあるかもしれない。
それでも若いジャッキーが今では難しいアクションを次々にこなしている姿を観るだけでも価値がある。特に時計塔のシーンはジャッキーの代表的なスタントの一つだ。
『イップマン』を観た僕としてはサモハンキンポーを見た時「サモハンキンポーだ!」と思ったし、ぽちゃぽちゃしていて可愛かった。あと、観終わった後にとても満足したので、続けて『プロジェクトA2』も観た。これに輪をかけてめっちゃ面白かった。
名作は、いいぞ。

今、もう二三時なんだよ

僕の人生こんなことばかりだ。
『プロジェクトA』が面白かったから『プロジェクトA2』もそのまま続けて観た。
アクション映画視聴後特有の、高揚した気分のまま、夜勤へ向かう夫の弁当を作った(フライパンも菜箸もジャッキーチェンにかかれば立派な武器になるだろう)。
そうしてまだ眠っている夫の布団に潜り込んでじっと体温を感じていたら、いつの間にかいい気分で眠っていた。

起きたのは二一時過ぎていた。
僕はいつも、分かりきっている凡ミスをしでかす。
その凡ミスに落ち込んでパフォーマンスが下がり、自分の生み出した結果に納得できず、時間が経てばパフォーマンスは戻ってくるが、気分はなかなか戻らない。
ぐずぐずと引きずっていると時間が無為になって、損をしている実感が身に染みる。僕は損をするのが嫌いだ(誰だってそうだと思うけれど)。

だから自分のぐずぐずに蓋をする。
でも僕は大雑把で雑な性質だから、きっちりと蓋が出来ない。

蓋をしたはずのぐずぐずが腐り落ちて、ゆるんだ蓋からくつくつ溢れ出す。その蓄積がいつかの僕を底に引きずり込む。

いっそ蓋をしない、あるいは蓋をきちんと締めるよう心がけること

「今日は六時間も昼寝してしまった」
「やりたいことがたくさんあったのに眠ってしまって何も出来ていない」
「それを何度も繰り返している」
「僕は自分に期待していた」
「期待を裏切られて僕は悲しい」

二〇代までの僕はこういうことが起きると、その事実や感情と向き合うのが不快で慌てて蓋をしていた。
ちゃんと蓋出来る人はそれでいいが、僕の性質からそれは無理なので急を要する時はいっそ締めないことにした(とりあえずその事実を受け止める)。
やってみると案外不快ではない。細かく刻んだ事実は一つ手に取ると、ずいぶんあっけないものに見える。それに気づいてやると、自然と蓋をしなくてもぐずぐずしなくなる。
事実によっては、しばらく放置していると消え失せてしまうものもある。が、頭の中のスペースを取ってしまうこともしばしばあるのでそれはきちんと蓋をしてやる。
僕は蓋をするのが下手なので、漏れてないか、かみ合わせはズレていないか、そもそも蓋は合っているのか、ゆっくり確認する必要がある。

すばやくきっちり蓋を出来る人がうらやましい。
しかしこれもまた僕の好奇心を満たす体験となるから、損をしたとは思わない。

むしろ僕は僕自身に期待をしていたという事実に気づけている分、得をしたとも言える。
今日も生きるのが下手な僕だけれど、そういう僕でいることは面白いなと思い直す日だった。
(だからといって昼寝した事実はなくならないので要改善ではある。)

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僕はいつまでも飽き性ちゃん
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