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読了!市川拓司「ねえ、委員長」

《粗筋》
学級委員長のわたしは、貧血の時に助けてもらったことから、落ちこぼれの鹿山くんと親しくなる。読書が苦手だと言う彼に、わたしはある小説を薦め、それは彼の思わぬ才能を開花させるきっかけとなった。だが周囲の反対で、二人は会えなくなってしまい……。実らなかった初恋が時空を超えて今の自分に届く。表題作ほか二作を収めた傑作恋愛小説集。


《感想》
再読。安定。
しっかり心温まる。
優しくなりたい。

「誠意のない人間は尊敬されない。そうなったら終わり」(P166)

「諍いは人をダメにする。少しづつ死んでいくんだよ。当人も、それを目にした周りの人間も」(P173)

みんな馬鹿だよ。と彼は吐き捨てるように言った。
「こんな短い人生なのに、ひっきりなしに怒鳴り合ってる。無駄な時間なんて1秒もありゃしないのに」(P174)

「俺たちもっと強くならないとな。もっともっと強く。どれだけ叩かれてもへこたれないくらい強くしぶとく」(P274)

「不感症で悲観論者の大人たちに任せてなんかいられないわ」(P276)
(2020/10/14)

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