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読了!ジェイムズ・ヒルトン「チップス先生、さようなら」


《粗筋》
霧深い夕暮れ、媛炉の前に座って回想にふけるチップス先生の胸に、プルックフィールド校での六十余年の楽しい思い出が去来する一。腕白だが礼儀正しい学生たちとの愉快な毎日、美しく聡明だった亡き妻、 大戦当時の緊迫した明け暮れ………。 厳格な反面、ユーモアに満ちた英国人気質の愛すべき老教師と、イギリスの代表的なパブリック·スクールの生活を描いて絶賛された不朽の名作。


《感想》
温かい。最後の一文が良すぎた。


《引用》
新任教師をからかうことは洗練された芸術であり、胸のときめくスポーツであり、ある種の伝統でもある。ひとりひとりはまっとうな心根の少年だが、集団になるとひたすら無慈悲で情け容赦がなくなるのだ。(P14)

「学校の先生というのは、ほかのどんな職業ともちがっているし、なにより大事な仕事だと思わない?だって、これからどんどん成長して世の中で重きをなすような少年たちを教え育てるんですもの……」(P35)

(2021/11/11)

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