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社交的だけど人見知りな内向的人間の皆さんに伝えたいこと

一見矛盾するように思える「社交的な人見知り」という性格特性は、実は現代社会において珍しくない傾向として認識されています。

性格的には全く外交的ではないのに、外交的な行動が習慣化している人です。以下の2パターンのどちらかであることが多いです。

パターン①:性格は内向的+コミュニケーション能力が高い

パターン②:性格は内向的+人が好き(コミュ力は低い場合も)

パターン①の方は周りからは社交的なリア充だと思われていることが多いですが、本人は人間関係に疲れていることが多いです。内向的な人が社交のテクニックだけ身に着けてしまったパターンです。

パターン②の方は周りから空気が読めない人や変な人と思われていることが多く、本人も人が好きなので最初は積極的に社交しますが根っこは根暗なので途中でヘタレることが多いのです。

どちらも残念な人達と言えるかもしれません。


彼らは基本的に一人の時間を大切にし、静かな環境で自分の思考や感情と向き合うことを好みます。

本を読んだり、音楽を聴いたり、創作活動に没頭したりすることで心が満たされ、そうした時間は彼らにとって大切なエネルギー補給の機会となっています。一方で、人との交流の場面では、驚くほど円滑なコミュニケーションを取ることができます。

この一見相反する特徴は、実は彼らの繊細な観察力と深い共感性に基づいています。人見知りであるがゆえに、他者の言動や感情の機微に敏感で、相手の立場に立って考えることが自然とできます。また、内向的な性格から来る深い思考力は、会話の質を高め、相手との意味のある対話を可能にします。

しかし、このような性格特性を持つ人々は、独特な悩みも抱えています。社交の場では周囲から期待される役割を演じることができるものの、そのような状況が長時間続くと極度の疲労を感じることがあります。

多くの人と関わった後は、必ず一人になる時間が必要で、その時間なしでは心身のバランスを保つことが困難になります。

また、周囲の人々からは「あんなに話が上手なのに、なぜ集まりに来ないの?」「もっと外に出ればいいのに」といった理解されづらい反応を受けることもあります。社交的な一面を見せる反面、新しい環境や初対面の人との関わりには慎重で、時間をかけて徐々に関係性を築いていくことを好みます。


しかし、社交的だけど人見知りな内向的人間の皆さんは、「社交的な行動」は取り続けていただきたいです。

「行動」は少しづつですが「性格」を矯正していくからです。

社交的だけど人見知りな内向的人間の強みは、状況に応じて社交的にも内向的にもなれる適応力です。必要な時には積極的にコミュニケーションを取り、チームワークを発揮することができます。一方で、一人での作業や深い考察が必要な場面では、その内向的な特性を活かして集中力を発揮することができます。

このような性格の人々にとって大切なのは、自分のペースを守ることです。社交的な場面で力を発揮できることと、一人の時間が必要であることは決して矛盾しないと理解することが重要です。適度な交流と適度な孤独のバランスを取りながら、自分らしい生活リズムを築いていくことで、より充実した日々を送ることができます。

社交的な人見知りという特性は、現代社会において むしろ強みとなり得ます。多様な働き方や生き方が認められる今日、この特性を活かして、独自の視点や価値観を社会に提供できる可能性を秘めているのです。

自分の性格をポジティブに捉え、その特徴を活かしながら、自分らしい人生を歩んでいくことが大切です。


そもそも「社交的」とは?憧れる存在である

仕事でもプライベートでも、人見知りしがちな人にとって社交的な人物というのは憧れの存在です。

どんなシーンでも積極的に良好な人間関係を築き、スムーズに物事を進められるのではないでしょうか。

「社交的」の意味をおさらい

日常でよく使う「社交的」という単語ですが、定義がぼんやりしており、定まっていない単語でもあります。まずは「社交的」の意味をおさらいしてみましょう。

辞書で調べてみると「人との付き合いに積極的で付き合い方の上手な様子」と記されています。主に「社交的な性格」や「社交的な人」といった形で使う形容動詞です。

また類語を調べてみると、

・世間付き合いに長けた
・付き合い上手
・コミュニケーション能力の高いさま

といったように、主に社会生活において、人間関係や世間と上手く付き合っていく能力が高い様子を表す言葉です。

ちなみに、英語では「sociable(ソーシャブル)」で、今や当たり前となっているSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)は、まさに社交性の高さを求められるインターネット特有のサービスと言えます。

「社交的」の対義語は?

さらに理解を深めるために対義語も調べてみましょう。社交的の対義語を辞書で調べてみると「内向的」という単語が該当し、意味は「興味や関心が自分の内部にばかり向かうさま」と記されています。

社交性がない人、非社会的とも言えますが、内向的という単語が自分の内側に興味や感心が向いている様子なのであれば、外交的というのは自分の外側に目を向け、積極的に社会と関わろうとする様子と言えるでしょう。

人に好かれるため、とは考えていない

社交的な人はとても好奇心旺盛で活動的、また自分の感情を表現したり、相手の話を聴いたりするのが得意な人です。

社交的な人は、常に前向きで人当たりのよい性格のように見えますが、周囲の人に好かれるために無理をして振る舞っているわけではありません。打算ではなく自然とコミニケーションが行える性格ですので、次から次へと新しい出会いがあり、常にフレッシュな心理状態で日々を過ごしています。

無駄なプライドを持っていない

社交的な人は、自分のプライドよりも周囲との関係やコミュニケーションを大切にするため、少しくらい自分との意見が食い違ったとしても無理に押し通そうとはしません。

また、意見の違いやミスを指摘された場合であっても、素直に相手の考え方を受け入れる心の余裕をもっています。

社交的な人の長所

社交的な人の長所は、なんと言っても良好な人間関係を築ける点でしょう。交友関係が広かったり、同僚と上手くやっていく能力は、仕事でも私生活でも非常に有利に働き一般的な社会人の持つ悩みの多くを解決、または早い段階から回避出来ます。社交的というだけで人生を大変豊かにしてくれる長所でもあるようです。

また、何か苦手な事や、新しい事を始めた時も周囲の人から助けてもらったり支えてもらえる頻度も高くなり、一人で望むよりもより良い結果を導き出せる点も長所と言えます。

社交的な人の短所

広い交友関係や常に前向きで明るい性格が多い社交的な人ですが、誤解を生みやすいという短所も併せ持っています。例えば、男女関係なく仲良く出来るといったメリットは、時と場合によっては異性関係のトラブルや、周囲からいい加減な性格だと判断されてしまったりなどです。

仕事関係においても、本人は目の前の同僚や上司との関係を良好に保とうとしたにも関わらず、八方美人やお調子者といったような評価をされしまう場合もあります。人と接する機会が多くなれば、その分トラブルに巻き込まれたり、自分がそのトラブルの中心になってしまう頻度も上がるのです。


「社交的な性格」とは何か?人見知りな内向人間と違う点

「社交的な性格」とは以下のようなものが挙げられます。「社交的な行動」ができる人でも「社交的な性格」とは限らないことがわかると思います。

①ポジティブで明るい

社交的な人に多くみられる特徴はまず、明るい性格でポジティブ思考な点です。仕事で少しくらい失敗してもくよくよせず、すぐに立ち直り前向きに物事を捉えます。

もちろん反省は大切ですし落ち込むこともありますが、人と関わるような公の場所ではあまりネガティブな雰囲気は出さずに、明るく振る舞いしっかりと次に活かそうという気概を持っています。

②物事を多角的に捉えられる

物事を多角的に捉え柔軟性に富んでいる点も、社交的な人の特徴です。

彼らは日々、職場やプライベートで知り合った人たちと様々な意見を交換し合い、たくさんの価値観と触れ合っています。

しかし自らの主張をぶつけ対立するといったようなことは少なく、上手に付き合っていく能力をもっています。

③人が好き

人そのものが好きというのも、社交的な人の特徴です。

性格というよりも、とにかく人が好きで色々な人と関わりたいという心理から、自然と社交的な性格になっていたという見方の方が正しいでしょう。自分と異なる価値観を持っていても否定することなく、尊重できるからこそです。

また、いろいろな物事に興味を持ち好奇心旺盛な性格も強く影響しています。職場や私生活で出会った人などから、興味感心のある事柄に耳を傾けるうちにその人そのものをどんどん好きになっていきます。

④表裏がない

表裏がなく、誰に対しても真っ直ぐ向き合う性格も外交的な人の特徴です。

コミュニケーション能力が高いため、様々な人と柔軟な意見交換が出来ますが、ただ単に相手に合わせてばかりいるわけではなくしっかりと自分の意見も持っています。そのため、周囲からオープンで明るい印象を持たれ、さらに人が集まってくるという好循環を生んでいるようです。

そして時には、自分の弱みや悩みを相手に見せ、より深い関係を築いていくうちに相手も自然と心開いてくれるのです。

⑤周りの意見を聴く

周囲の人の意見にしっかり耳を傾けられるところも、社交的な人の特徴でしょう。相手の価値観に興味があったり、人そのものが好きだったりといった性格も関係していますが、なによりも心に一定の余裕が無ければ出来ないことです。

内向的な人に比べ、周囲への感心が高い社交的な人ならではの聴く姿勢が、会話をしている相手の気持ちをオープンにさせてくれます。人見知りしない性格も、余裕のある姿勢や雰囲気に現れ、話し相手はどんどん心許してしまうのです。

⑥好奇心に溢れている

好奇心が旺盛な性格も社交的な人の大きな特徴と言えます。知らない物事や場所でも興味を持ったら、自分で調べたり周りの人に話を聴いたりしていくうちに自然と社交的な人になっていくようです。もちろん、今まで経験のないものもありますが、持ち前の前向きさで新しい事を楽しみます。


「社交的な行動」とは何か?内向人間でもできる!

一方で「社交的な行動」は、「社交的な性格」ではない内向人間でも行動を起こすことが可能です。

①初動が早い

興味を持ったことや楽しそうだと感じたことに対し、素早く行動するのが社交的な人の特徴です。

友人からの誘いに直ぐにOKの返事をしたり、興味を持ったことにアクションを起こすのが早いため、自然と多くの人やコミュニティと関わりを持ちます。そして持ち前の前向きな性格で、人との摩擦や衝突も少なく良好な関係を築いていくのです。

②幅広い趣味を持つ

社交的な人は、幅広い趣味をもち交友関係も広く、その活動からたくさんの話題を持っています。

常に色んな分野にアンテナを貼り情報をキャッチしていますので、自分から楽しい話題を提供するのが得意です。また、相手の好きな分野や話題に自分を合わせるのも上手く、その場を盛り上げたり、相手の話に傾聴し信頼関係を築くのも得意な人たちだと言えます。

③礼儀正しい

高いコミュニケーション力や素早い行動力に注目がいきがちですが、言葉を発しなくとも相手に印象付ける術として「礼儀正しさ」を大切にしている点も特徴的です。

ひと言で礼儀正しさと言っても、基本的な言葉使いから身だしなみ、さりげない所作等、社会人としてのマナー全般がしっかり整っている人は第一印象で好感を持たれ、その後の良好な関係へと発展します。

④よく笑う

「笑うのは人の特権である」と昔の哲学者が言ったように「笑う」というのは対人関係はもちろん、その人そのものの心理状態にも良い影響を及ぼします。何か面白い話題や、嬉しい事、楽しい事があったら思いっきり笑い、ポジティブな気持ちを共有するのが得意です。

また、一人で何か作業をしているときも、しかめっ面でいるよりは、口角をキュッと上げ、ニコニコしながら過ごすと不思議と気分も軽くなり、明るい気持ちで毎日を過ごせます。社交的な人はこの「笑う」という感情表現を上手く使いこなし、自然と明るい表情や雰囲気で周囲の人を惹きつけるのでしょう。

⑤はっきりとしたリアクション

社交的な人は頷きやアイコンタクト、笑顔を作ったりと、周囲の人に対するリアクションにメリハリを持たせています。これらは会話を弾ませる大切な要素となっており、同時に接しやすさや親しみやすさをアップさせる要因ともなっているのです。

また、対面でのやり取りだけでなく、メールやLINEといったオンラインツールでも、素早く返事を出したり、絵文字やスタンプを使ったりと表情豊かなコミュニケーションを得意としています。

⑥自分の居場所を分かっている

好奇心旺盛で活動的なところが社交的な人の特徴ではありますが、自分の居場所や土俵というものを熟知しているという点にも注目です。新しいことにチャレンジし、常に新鮮な気持ちで過ごす一方、重要な局面では自分の居場所を大切にし、エネルギーを蓄えたり、大事な場面で力を発揮する術もしっかりと磨いています。

周囲に振り回される事なく自分のペースを大切にするからこそ、余裕のある人間関係を築けるのです。


社交的だけど人見知りな人が、本当に社交的な人になるためには?

「社交的な行動」はとれるけど「社交的な性格」ではない人は、めげずに自分のペースで「社交的な行動」を取り続けていきましょう

「社交的な行動」は少しづつですが、あなたを「社交的な性格」に変えていきます

①知識の幅を広げる

自分も社交的になりたいといった気持ちから、急に積極的に周囲と関わりを持とうとしても、もともと人見知りだったり内向的な人には難しいかもしれません。そんな時はまず、様々な事柄に興味を持ち、知識の幅を広げておくところから始めてみましょう。

良好な人間関係を築くポイントは相手への感心を示すことですが、コミュニケーションの中で積極的にアピールする良い方法は、会話をしている相手の話に耳を傾けることです。そんな時こそ幅広い知識や興味関心事が役に立ってくれます。何よりもまず「相手の話を聴く」という事そのものに感心を寄せてみましょう。

②基本的な礼儀やマナーを大切にする

社交的な人になりたいと憧れを持ちつつも、どうしても人見知りしてしまったり内向的な面が出てしまうとお悩みなら、まずは基本的な礼儀やマナーを見直してみるところから初めてみるのもおすすめです。

「おはようございます」や「ありがとう」といった基本的な挨拶から、もらったメッセージに即レスしたり、身だしなみや笑顔を大切にすると、周囲からの味方も変わり、自然と気持ちにも余裕が生まれ社交的な性格へと変化します。

③物事を重く捉えすぎすポジティブに

内向的な人は、物事を深く考える癖があります。仕事で大切な事や熟考しなければならない事柄などは、もちろんしっかりと考え検討する事は大切ですが、重く考えてしまう事とはまた別の話でしょう。

社交的な人は何か失敗や不安な事があってもあまり深く捉えすぎず常にポジティブです。別な言い方をすれば、気持ちの切り替えが早く前向きな性格とも言えます。社交的になりたい人は、この気持ちの切り替えとポジティブに物事を捉えるという思考の癖を意識してみるといいかもしれません。

④素の自分を意識する

社交的になりたいからと言って、無理に明るく振る舞ったりあまり興味の持てない事柄に時間を使ってばかりいては、疲れてしまう時もあるでしょう。時には素の自分で振る舞ってみるのも大切です。

社交的というのは、自分が周りに合わせる能力ではなく、お互いにより良い人間関係を築いていく際の一つの方法に過ぎません。常に明るくいい人でいなければならないわけではなく、悲しい時や辛い時に支え合える人間関係を構築するのが大切です。

社交的でいようと意識し過ぎたばかりに、気が付いたら心に大きなストレスを抱えてしまっては元も子もありません。素の自分でいられる居場所や人間関係作りこそ、社交的な人になる一番の長所です。

⑤行動力を上げる

自ら進んで行動するというのも、社交的になりたい人は意識してみて下さい。行動と言ってもなにもどこかに出かけたりするといった意味だけではありません。いつもと同じお店や食事、洋服や好きな音楽など、身の回りの色んな事柄を見直して、少しでも変化を持たせてみると新しい発見や興味感心の幅が広がります。

そこから少しずつ、話をする相手や今まで行ったことのない場所、趣味の集まりなどに行動範囲を広げていくと自然と社交性も高まっていきます。


まとめ。社交的な自分になろう!

インターネットや通信技術が発達した現代でも、結局のところ大切なのは人同士の繋がりやコミュニケーションではないでしょうか。

そんな現代社会でやはり社交的な性格や高いコミュニケーション能力を持つ人は、内向的な人にとって憧れの的となります。

人見知りや内向的を自分を変え、社交的になりたいと考えている人は、まず色んな事柄に興味を持ち、基本的な礼儀やマナーを見直すところから初めてみましょう。

なにも無理に仕事で話し相手を変えてみたり、全く知らないイベントに参加したりしなくとも、自分が出来るところから初めてみるのが大切です。


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