映画「チェイシング・コーラル 〜消えゆく珊瑚礁〜」からの学び、1
映画「チェイシング・コーラル 〜消えゆく珊瑚礁〜」は、海洋問題を知っていく上で、映画「プラスチックの海 プラスチック・オーシャン」と同様にとても考えさせられる映画です。
現在、さまざまな生物が絶滅危惧種に指定されていて、その数は増え続けています。
生態系への影響も危惧されていて、地球のバランスが崩れることが世界的に大きな問題とされています。
海洋問題の中でも、サンゴに焦点を当てたのが「チェイシング・コーラル 〜消えゆく珊瑚礁〜」です。
1980年代以降、サンゴが大規模に死滅し、海中に真っ白なサンゴの死骸が広がる「白化現象」が発見され始めました。
この現象は世界の海で起こっていて、その原因として考えられるのが水温の上昇だといわれています。
「地球温暖化」の影響で海水の温度が上昇し、海の中の生態系が大きく変わろうとしています。
「地球温暖化」の原因となる二酸化炭素は、実はその多くを海が吸収してくれていて、余剰熱も大量に海が吸収しています。
もし海が二酸化炭素と余剰熱を吸収しなければ、地球の気温はすでに50度を超えているともいわれています。
水温にするとたった数度の上昇だと考えることもできるかもしれませんが、人間の体で考えると数度の体温の上昇は大きな負担になるはずです。
水温上昇が海に与える影響は大きく、サンゴにとって大きなダメージを与えています。
映画にも出てきますが、オーストラリアのグレートバリアリーフのサンゴ礁が、1年間で29%が死滅したという、あまりにショッキングなデータが明かされています。
今後、温暖化現象がさらに進む可能性が高いことを考えると、近い将来、サンゴ礁がほぼ死滅するかもしれないという状況です。
続く
金賢守(キムヒョンス)