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「ラブレター」の授業
●愛しの愛しの〇〇様
いきなりですが,熱烈なラブレターを紹介します。
ここから――
愛しの愛しの ○○○○ 様
きみはいつもボクのそばにいてくれる。
きみの白い肌 四角い顔を
ボクは大好きだ
きみはいつも僕のために
身を削ってはたらいてくれる
いつか別れる日が来ることはわかっている
でもその時まで そばにいておくれ
(ボクより)
―― ここまで。
●道徳の授業で「ラブレター」を書く
なかなか熱烈な「ラブレター」ですね。
でも実は宛先は「消しゴム」です。
バレンタインデー直前の道徳で「ラブレターを書く」授業をしました。
上の作品は以前のクラスの人が書いた傑作です。
「やるよ!」と言ったら,
「え~~」「書くことないよ~」なんて声も上がりましたが,
みんなニコニコあるいはニヤニヤ(笑)。
15分ほどのうちにたくさんの「ラブレター」ができました。
宛先はゲームやアニメのキャラクターが多かったようです。
ボクが読み上げてみんなで笑っておしまいですが,
とても楽しい時間になりました。
*書いてもらう前に前掲作ほか2,3の例を挙げておきます。
*「宛先に同じ学年の人の名前やあだ名を使うことはダメ」という条件を付けました。条件を守らない作品は読み上げません。
何人かの作品を紹介します。宛先は誰でしたっけ?
もう一度あててみてください。
●クラスの傑作選
1 愛しの愛しの 〇〇〇〇〇〇 様
いつもいつもうちのジャムおじさんバタコさんがお世話になっております。今年もよろしくおねがいします。これからもおいしいパンを届けますね。ついでに今年もいっぱい○しま~す!! (アンパンマンより)
2 愛しの愛しの 〇〇 様
あなたのおかげで今がある
みんなあなたといつも一緒
宇宙一かしこい 危険なときもある
でも本当はとってもみんなの役に立っている
とても近くで でも話したりできない
あなたをこの目で見ることはできない
世界中の人があなたのことを大切にする
(ILIKE YOU.BUT I DON'T LOVE YOUより)
3 愛しの愛しの 〇〇〇 様
赤くてかわいい あまくておいしい (サンシャインより)
4 愛しの愛しの 〇〇 様
君はバカだ そしてドジだ
君は漢字ができない
君はよくいじられている
君はいっぱい絵を描いている
君はおもしろいことをするね (A.Iより)
―― 今日の道徳のテーマは「気持ちは伝えなければ伝わらない」ですと黒板に書きました。そうしたらすぐに「そうかバレンタインデーだからしっかり告白しなくちゃということなんだ」とはしゃいでいた人がいましたが…。授業で学んだことを実践してくれるならば,それもOKかな?
さて,正答は
1は「バイキンマン」→みんな納得。
2は「元素」→すごいなぁ。将来科学者になれそう。
3は「イチゴ」→なぞなぞみたい。
4は「自分」→できないことがどれだけあっても〈自分のことを好き〉って最高じゃないですか。自分で自分へラブレターを送る💛ステキです。
―― 以上です。毎年2月14日に近い道徳では「ラブレターを書く授業」が定番でした。書いてもらったラブレターは基本的に時間内に読み上げます。そして,傑作は学級通信に採録します。今回は2017年の中学1年生のものを掲載しました。「4=自分」のラブレターが傑作だと思いませんか。
「自分で自分にラブレターを送る」。そんな発想,ボクはしたことがありませんでした。そういえばまだ書いたことがありません。どうですか,あなたも。これを機に「自分宛てのラブレター」をいかがでしょうか。