また戻りたい、あのB&B+Ocean&Kindness
6年ほど前の夏に訪れた、ギリシャにあるミコノス島のあるゲストハウスが忘れられない。
記憶が正しければ、確か小学6年生か中学1年生の時だった。その年の夏は、ギリシャの本土や複数の島へ旅行に行った。
パルテノン神殿や、オリンピックの会場、議会の他にも観光地をたくさん巡った。ぼんやりとした写真は頭に残っているが、ミコノス島での景色や、滞在場所は鮮明に覚えている。
ゲストハウスのオーナーは海から坂を登って1番高いところに土地を持っていて、そこに6つの戸建てを所有している。そのうちの1つを受付、けん住まいとして利用している。残りの5件は私たちのような旅行者に貸している。
部屋のドアの目の前には木でできた、テーブルと椅子が置いてあった。毎朝そこに採れたてのきゅうり、トマト、卵と新鮮なハムとバゲットを持ってきてくれた。地中海の太陽に照らされて汗をかきながら食べた、美味しい朝食だった。
その席から見える景色は永遠と続く海と、パーティーボードのみ。1番、近いスーパーは車で約15分。ミコノス島にタクシーは数台しかいないと言っていた覚えがある。
そこでは、1週間くらい滞在した。ご飯をどうしたのかというと、お話ししていくうちに、オーナーである奥さんと仲良くなり「2日に1回スーパーに行くから一緒に乗って行かない?」と言ってくださった。私たち以外にも泊まっていたお客さんはいたが、アジア人の私たちに、そう提案してくれた。
島に唯一ある大きな地元スーパーで新鮮で、そのまま食べれるものを2日分購入していた。両親はスパークリングワインを数本買い、部屋にあったガラスの入れ物に冷たい水と氷の中にボトルを浮かばせて夜景と一緒に楽しんでいた。
今この記事を書いているだけでも目の前に、あの光景が浮かび上がってくる。英語がほとんど通じない国である上に、ゲストハウスはいい値段がすることが学生の私が泊まるにはハードルが高い。しかし、そんなことを言い訳にはしたくない。いつか絶対に、あの島に大切な人と泊まりたい。