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#84 最近よんだもの(23) 円形の刑務所と刎頸の交わり

 朝ドラ「虎に翼」第23週の最終回から、あさイチの伊藤沙莉ゲスト回の流れは見事なコラボレーションで、いろいろ思い出して泣けてきた。華丸が穂高先生への言葉についてツッコむところもよかった。

 「本を読んだことがない32歳がはじめて本を読む」(かまど、みくのしん共著、大和書房)

 本の内容はタイトルにある通り、そのまんま。とても面白かった。読書という行為がどういうものなのかを再確認し、また読書は楽しいということを改めて認識させられた。

 「老後に楽しみをとっておくバカ」(和田秀樹、青春新書)

 流し読み。趣旨は理解したが、人の言うことを聞かない元気な老人が増えた世界を想像すると、少しだけ嫌になった。でもまあ楽しく元気にいきましょう。

 「勇気論」(内田樹、光文社)

 パノプティコンから廉頗と藺相如の物語へと飛躍する論理の軽やかさよ。フーコーと史記についての読書体験が、次の読書体験の喜びにつながる。十数年前、仕事に疲れ果て、手を伸ばしたところにあった内田先生の著書を初めて読んで、合気道を始めたころを思い出す。廉頗を引くまでもなく、過ちを認めるのが勇気。どこぞの知事も心すべし。謝ったら負けじゃないのよ。逆ですよ、逆。

 暑さのぶり返しが身体にこたえます。仕事も畑も稽古も大変。ミニトマトでも食いながら、今は休むべし。

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