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#87 最近みたもの(6) デリファス的なものの終焉
無理せず一日休んだら体調はほぼ回復し、ひとまず安心。早晩わずかに秋の気配を感じるようになった。残暑も和らぎ、これから少しは楽になるだろう。この夏、本を開く気力のない日は、エアコンの効いた室内でテレビを結構みたのだと思う。
映画「ラストマイル」
野木亜紀子の脚本によるシェアード・ユニバース映画。こんな言葉は初めて聞いた。この映画と世界観を一とする野木によるドラマ「アンナチュラル」「MIU404」の一部を予習として見直してから鑑賞。こんな脚本がよく書けるものだ。テーマも明確で、物語も見事だった。しかし何よりも圧倒されたのは、俳優満島ひかりの演技。彼女の凄まじい芸道を観にいったような気分だ。それだけでも十分な価値があった。
ドラマ「新宿野戦病院」
クドカン脚本のフジテレビのドラマ。舞台は新宿歌舞伎町の病院。初回をみて小池栄子の英語と岡山弁のハイブリッドがなんとなく耳障りで、2回目以降をみていなかったが、妻と同僚がそろって面白いから見た方がよい、というので、続きをみた。小池栄子に慣れたら面白かった。適当な感想ですみません。驚異の大傑作朝ドラ「虎に翼」出演者がかなり多く出ていることが話題になった。登場人物がそれぞれ朝ドラとはキャラが全然違うので、俳優業の奥深さを感じることもできました。とはいえ、クドカンによるTBS「不適切にもほどがある!」の面白さは、これとはまるで別格ではありました。久しぶりに橋本愛を見て「あまちゃん」の足立ユイを思い出した。
ドラマ「団地のふたり」
NHKBSで、執筆時点では第4話まで放映された。同じ団地に暮らす幼なじみの友人であるふたりの50代独身女性を、小泉今日子と小林聡美が演じている。これも刺さる。グサグサと。中年以上の方にはひとつの生きる指針となるかも。いいドラマです。
「クローズアップ現代 ミッドライフクライシス」
文字通り「中年の心の危機」についてのNHKのドキュメンタリー。前述の小泉今日子を主軸に組み立てられた番組である。小泉自身がその年代となり、家族の死などを経験しながら、同世代の人たちに寄り添う活動をしている。あのキョンキョンが、である。これだけでおじさんは少し感動してしまう。
私自身の「危機」に関しては、そういうものが中年以降にあるらしい、どうも人ごとではない、という危機感を実際に覚えてから、多少意識的に取り組んできた。農園経営とか座禅とか。身体の不調も避けられないというのも、昨夜のいきなりの体調不良で思い知った。うまく受け流していきたい。
大の里が楽日前に優勝。立ち会いのうまさと強さは舌を巻くほど。大銀杏の結えない大関に昇進したら、遠くないうちに横綱になるか。「虎に翼」はいよいよ最終週。「虎翼ロス」が当面のクライシスになりそうではある。