詩人の恋 5
私たちが 疎遠になっていったのは
きっと 僕に 原因があると思う・・・
君は 僕の描く詩に 微睡み
その心地よさに 浸り続けようと
ただ それだけで
僕を 求めていた・・・と
始めから 知っていた。
でも 僕の描く詩は
夢でしかない と
微睡む 美しい君の横で
何度も 一人 頷いた。
今
君は 何処にいるのだろう・・・
どうか
唐突の別れを 許してほしい
それでも 今
君が 誰か愛する人に 微笑むなら
君が 僕との別れに 涙したのなら
その時
僕の描いた詩に 少しの価値が
生まれるのかもしれない・・・
・・・
急に 降り出した 冬の小雨が
身震いする程 冷たく 心地よい
今を 生きて
さようなら・・・と
小声で呟き
振り切るように
久しぶりの 駆け足。
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