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【読書感想文】伝える力


■本の紹介

 1.タイトル
  伝える力

 2.著者
   池上 彰

 3.おすすめ理由
  「伝える力(方法)」というのは、自分の考えを相手へ理解してもらうた
  めには、必須のスキルだと思います。
  今回紹介する本は、第三者へ伝える方法と実践内容の記載があり、とて
  も分かりやすく勉強になりました。

 

表紙

■私が参考になったポイント

1.伝えるために大事なこと

 (1)相手へ伝える内容を、自分自身がしっかり理解していなければならな
  い。

  自分が分からない内容を、相手に話をしても理解してもらえない。

 (2)自分が理解してない単語や用語は使用してはいけない。(※1)
  自分が理解していない単語や用語を相手に伝えても、それを聞いている
  相手は何を言っているのか理解できない。

 (3)自分が知らないことを知る。
  伝える力を高めるためには、自分が深く理解することが必要である。そ
  のためには、自分がいかに物事を知らないかを知り、事実に対する敬意
  を持つことが大切である。

 (4)自分の話す内容が完璧だという気持ちになってはいけない。
  人に意見を聞くことなく上達することはない。謙虚に人の意見に耳を傾
  ける必要がある。

2.分かりやすい伝え方

 (1)カタカナ用語は、お互いに通じる相手だけに使用する。
   カタカタ語は、人によっては、自分が使った用語が分かりにくかった
  り、違和感を覚える場合がある。

 (2)「〜性」、「〜的」を使った後は、その中身について具体的に説明す
  る。

   具体的な説明を含めて伝えることで、相手の理解度は深まり、自分の
   意図が伝わるようになる。

 (3)漢語表現、四字熟語を使用する場合、加味をしてから相手へ伝える。
  漢語表現、四字熟語を多用して話をすると、自分の説明を聞いている相
  手を、うんざりさせる。
  ときどき漢語表現、四字熟語を差込みながら話をしたほうが、相手へ興
  味をもって、最後まで聞いてもらえる。

 (4)「簡単なことは簡単に」「難しいことは簡単に」を意識して伝える。
   難しいことを書いたり(話したり)すると、立派なことを書いた(話した)
  気になるが、それは勘違いである。
  難しいことを易しく表現したとしても、中身自体の質が高ければ、内容
  が色褪せることはない。
  深く理解しているからこそ、難しい内容を噛み砕いて説明ができる。

 (5)相手の立場になって伝える。
  
自分の意見を伝える相手の立場を考えて書いたり(話を)しなければ、こ
  ちらの考えを理解してもらえず、誤解を生む。

3.具体的な使用例

  (1)苦情(※2)
  クレーマーやカスハラが社会的に問題視され、カスハラ防止条例ができ
  ました。相手に不快な思いをせずに自分の意図を説明するためにはどう
  したらいいのか参考になりました。
  手順は、以下の内容で行うといいとのことです。

【手順】
 ①自分がどういう者であるか伝える。
 ②相手が分かるように全体像を説明する。
 ③自分として、どう対処してほしいのか。その希望と要望を明確
  に伝える。

  (2)叱り方
   パワハラ、アカハラは身近な問題になっています。社会人であればコ
   ンプライアンス研修などで注意の仕方や叱り方など勉強しますが、こ
   の本と出会い、別の角度から叱り方について考える機会を頂きまし
   た。

【注意すべき点】
  ①叱るときは、原則「一対一」で行う。
   叱る目的は、指摘し改善するために行う。本人に自覚を促せば
   事が足りる。わざわざ他の人の前で起こる必要はない。
   相手は、他の人の前で叱られていると恥をかかされている意識
   が向き、注意している内容まで意識が向かない可能性がある。
  ②叱る前に褒める。
   叱る前に褒めるため、相手は頭ごなしに言われているわけでは
   ないので、素直に聞く気持ちを強くもってもらえる確率が高く
   なる。
  ③相手を尊重する事が大事である。
   相手を認め、尊重した上で、叱ったり注意することが大切であ
   る。
      

(※1)理解しているかどうかは、自分の言葉で説明すること
  が出来るレベルのことをいう。
(※2)伝える際に注意する点は、穏やかに、落ちついて、普通の音声で話すこ
  とを意識する

実際に本を読むと別な角度で新しい発見があると思います。


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