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生きづらさとつながるチャイルドの体験

日常で起きる反応

こんにちは 生きづらさを抱える公認心理師の せつこです。

私たちは、周りの人たちの言動によって、心の中で、いろいろな気持ちを感じます。
例えば、いつもはよく話しをする職場の同僚が、今日は、何だかいつもより口数が少なくて、なんとなくよそよそしい感じがして、元気がない様子に見えるとき。体調が悪いのかなと思って、聞いてみても、大丈夫という返事。
もしかしたら、私に対して、何か怒ってるのかな、それとも何か言いたいことがあるのかなという気持ちも湧いてきます。

私たちの心の中で起きる気持ちは、相手の言動に反応しているのです。
それは、私たちが、これまでの人生、特に幼少期に体験してきた中で身につけた自分なりのルールで解釈して、それに対して感情が湧いてきているのです。
幼少期に身につけた体験は、チャイルドの体験と言ってもいいでしょう。

私たちの心の中にいるチャイルド(インナーチャイルド)の存在に気がついて、チャイルドに話しかけ、チャイルドの言いたいことを聞いて、チャイルドと仲良くすることで、今の生きづらさのヒントになることが見つかります。

私のこどもの頃の体験

私はこどもの頃から ずっと生きづらさを抱えてきました。 もちろんそれは大人になってから 思うことです。

私が二歳半のときに弟が生まれ その時から 母は弟の 世話にかかりきりになり 、私は 当時同居していたおばさんに 相手をしてもらいました。
もともと 母は 病気がちだったこともあって、 いつの間にか 私は 母に甘えたりわがまま言ったりせず そのおばさんに 遊んでもらっていました。
母は 弟のことが 心配で、 私のことは おばさんに任せていたのでしょう。
きっと 気になりながらも、余裕がなかったのかもしれません。

こどもの私は 無意識で 母に 愛されていないと思い込み それならもう 一人で生きていく と 心のどこかで 思ったようです。
無意識で、母に対して反発していたのです。

甘えることも わがままを言うことも しないで いい子で 過ごしていました。
小学生の頃は 宿題したの? と 言われたくないので 先に 宿題をして 忘れ物もしないように きちんと準備して 怒られることがないこどもでした。
干渉してほしくなかったんです 。
愛をくれないんだったら 何もしてほしくないという 反発です。こころを閉ざして、気持ちも感じないようにして、自分の殻にこもっていました。

大人になってからは 無意識で そのパターンが出てきて、愛されてないとか認めてもらえてないと思うと その人には心を閉ざして 、それなら私は一人でやるからいいよというモードになってしまっていました。

それがチャイルドの体験からきているのだなあと気づいて、こどもの頃を振り返ってみました。


本当は愛されていたという事実

何度もワークをしたり自分自身でもその頃を振り返ってみてわかったのは、本当は、母は私に愛をくれていたし、私がこころを閉ざしてしまって、母も戸惑っていたのだということ。
一方的に母が愛情表現が苦手だったのではなく、お互いなんですね。
母も私とつながりたかったのに、私がこころを閉ざしてしまって、さぞさみしかったのだなあと思うと、切なくなります。
私がこころを閉ざさずに、愛を受け取っていたら、母ももっと素直に愛情表現してくれていたでしょう。

生きているうちにこのことを伝えられればよかったですが、今からでも、こころの中やイメージの中で、母に気持ちを伝えることはできます。
それを感じていると、満たされた思いが出てきて、昔に比べると、そのままの自分でいいんだなあという安心感が得られます。

私が母の愛を受け取っていなかっただけで母から愛をもらえなかったというのは事実ではないと思うと、今の日常で起きる私は認めてもらえていないのではないかという反応も、事実ではないかもしれないと感じるのです。
相手に認めてもらえていないと感じてこころを閉しそうになっても、それに気がついて、少しずつ、閉ざさなくてもいいんだと思えるようになってきています。

こんな風に思えるようになったのは、たくさんのワークやセラピーを受けたり、日常の中で自分と向き合ったりしてきたおかげです。

そのままの私を愛せるように、少しずつ練習しています。


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